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※《乱される》24

 触れていいとは言ったが、ここまで身体を変えられていくことが雪成には怖いと感じた。だが今更止めてくれなどと言えるわけがなく、雪成は耐えるしかなかった。  性器も痛いほどに勃ち上がり、早く出してしまいたい雪成は何度も下腹部へ手を持っていくが、それが叶えられない。 「なぁ……りゅ……はやく……さわれよ」 「そうだな、そろそろ可哀想なことになってるからな」  下着をずらされると、勢いよく雪成の屹立が飛び出してくる。  和泉は指の輪っかで緩く扱きながら、鈴口に尖らせた舌を捩じ込み、小刻みに刺激をしてきてた。たまらない刺激に雪成は、思わずシーツを握りしめてしまった。 「あぁっ!」  波打つ腹筋。極限まで高められた欲は、和泉の口の中で勢いよく放たれた。 「あ……くそ……めっちゃ気持ちいい……」 「それは良かったよ」  和泉は口に含んでいた雪成の欲を、躊躇なく飲み下すとそう言う。 「そろそろ俺のも鎮めてくれよ」 「あぁ、そうだな……って、おい!」    雪成の身体はいとも簡単に反転させられ、臀を高く上げさせられる。雪成は直ぐに腰を引くが、和泉の動きの方が速かった。腰に腕を回され、動きを完全に封じられてしまった。 「心配するな。挿れないから。素股ならいいだろ?」  耳元でご機嫌を取るように甘く和泉が囁いてくるが、雪成は和泉を睨み上げる。 「ダメだ。俺が上になるならいいけど」 「却下」 「あ! おい!」  和泉は強引に雪成を組み敷くと、起き上がれないように頭を押さえつけられてしまう。 「龍! 何してんだ!? ヤッたらぶっ殺すぞっ」  一般人なら縮み上がるほどのドスを効かせた声で、雪成は怒鳴りつけた。 「分かった。なら、こっちならまだいいだろ?」  さすがに和泉も我を通すのはやめたようだ。少し譲歩したように、雪成を仰向けにして両脚を束ねた。 「よくねぇよ」  不機嫌に雪成は言い放つ。だが雪成の凄みなど、まるで和泉には利かない。 「ほら、気持ちいいから力を抜け」  相変わらず耳元でいい声を聞かせながら、和泉は雪成の屹立に手を伸ばして扱いていく。みるみる雪成の息子は元気を取り戻していった。 「てめ……覚えておけよ……」  実際雪成には力が入らなくなっていた。和泉が打ち付けてくる腰使いは、ピンポイントで雪成の宝玉とペニスを擦っていく。そうされると、嫌でも身体は反応してしまう。 「っ……りゅ……」  屈辱もあるのに、怒りもあるのに、身体が和泉に委ねてしまっている。 「ぁ……もう……イク……」 「あぁ……俺もイキそうだ」  和泉がラストスパートを掛ける。高みへと向かう瞬間は完全なる無防備な状態だ。ここで息の根を止められてもいいとさえ感じる瞬間かもしれない。  雪成は薄らと開いた目で和泉の顔を見る。その男の顔は雪成同様、いま一番無防備な表情……すなわちエロい顔が見ることが出来た。  

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