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1-1-2 BADEND  ~ ※ 強姦

side:ウェルナート 「ヒロインクソうざい……。」  強制力は今のところ無いが、ヒロイン……デフォ名は『ナザリ・レイシス』だったか。  男爵家のピンクウェーブヘアの少年。  見た目は美少女に見えなくもない。  貴重な『聖属性』の持ち主なので特別視されているらしい。  彼はプレイヤーにとって操作キャラのため印象が無いのが印象。  ……だったはずなのに、的確に俺やリシェと言った攻略対象にアピってくる。  過剰とも言えるぐらいに。  今日は他の国の王子(当然攻略対象)に嫌がられてたのを見た。  奴は十中八九俺と同じ転生者だろう。  俺は奴に当然それを明かす気はない、絡みたくないからな。    あれから順調に世界中が元通り学校に通えるようになり、俺やリシェも通い始めた。  リシェはまだ中等部で俺は高等部だから、あのパーティーまで全く出会わなかったのは偶然じゃない。  今まではリシェに避けられていたというわけではない…はず。    元々の俺は攻略対象やヒロインに会うことに何もメリットを感じなかった。  何かしたって強制力には勝てないだろうと思ったからだ。  だが今はリシェに、あの憧れてくれる眼差しで見てほしい。    いや、いっそ憧れじゃなく、もっと……。    うん?ここは…裏庭?   …そうだった。  先程『リシェール』を呼び出したのだ。  想いを伝えてみようと思った。 『憧れられてるならイけるのでは?』という計算が大半を占めてるだけだが。 「ウェルナート様?」  すぐにリシェールはすぐやって来た。  急いで走って来たのだろう、少し呼吸が乱れて頬が上気してるのもエロく見えてしまう。  最早それだけでも充分興奮材料だ。 「俺は君を…恋愛的な意味で好きだ。」  言ってしまった…。  だが勝率は高いはず。 「ご、ごめんなさい、私は…」  その言葉が聞こえた瞬間、咄嗟にリシェールの唇を俺のそれで塞ぐ。  続きは聞きたくない。 「あっ…ふっ……やめっ!放し…っ!」 涙目で顔を左右に背けようとするリシェールを、側の木に押し付けて逃がさないようにし、顎を軽く掴んで上向かせ舌を強引に捩じ込み、激しめに舌を絡める。  力で敵わないと悟ったのか抵抗をやめ大粒の涙を流して震えている。  必死に、終わるまで耐えていると言った感じだ。  悪いという気持ちより、背徳感で余計に興奮してしまう。  思い切って唇を離すと、涙に濡れた眼差しはキツく俺を睨んでいた。 「貴方なんかに心を許すんじゃなかった『ウェルナート王子』!!」  敬称を変えて言うリシェール。  憧れが無くなったという事だろうな。  もう二度と、俺が欲した憧れの眼差しは見ることがなくなったのだ。  でも後悔はない……あの眼差しよりもっと欲しいものが出来たから。  俺はリシェールに返事をせずに、リシェールの身体を無理矢理肩に担ぐ。 「おっ、降ろして…っ!」 抵抗でリシェールは足をバタバタさせるが、全く些細な抵抗で、近くの倉庫まで運ぶのに全く支障は無かった。 倉庫の鍵を閉めると、敷いてあるマットにリシェールを降ろして覆い被さる。 男なのに同性にギラギラとした欲望を向けられている事実に頭がついていってないのだろう、俺を見上げる眼差しは睨みながらも探ろうとしている様子。  抵抗は止み動揺のあまり身体が固まってる。 「お前の国を救ってやった礼ぐらい貰ってもいいだろう?」 「……っ!?」  俺はわざと悪人に扮してリシェールの抵抗を誘導する。  その方が興奮出来そうでより気持ち良くなれるに違いないから。  リシェールは正義感が強く真っ直ぐな子だから、恩義を盾にしてみた。   俺の言葉に目を見開いて息を飲んだ後、ガックリと身体の力を抜いて、俺から目を離す。 「好きに……すればいい。」  自分と引き換えにしてもいいぐらいには恩義を感じてくれていたらしい。  但し顔は背けたままで一切俺を見ない。  強く目を閉じて少し震えている。 『今だったらまだ引き返せるか?』 『こんな強迫は可哀相じゃないのか?』 少しは思ったが欲望が勝つ。 どうせ尊敬の、親愛が籠ったような眼差しは二度と見られないだろうから。 俺は不意にフッと優し気な笑みを浮かべる。 リシェールは解放して貰えると思ったのだろう、大きく安堵の息を吐いた。   次の瞬間、俺はリシェールの衣服を引き裂いた。 「あ……っ!?」 身に起こっていることが信じられないらしく、どんどん布屑になっていく自分の衣服を、現実を受け入れられないといった表情で俺を見つめて来る。 全裸にしてしまうとリシェールは身体を観賞されているということにすぐに気付いて、ジロジロと眺めている俺を見ないようにと再び目をギュッと強く閉じてしまう。 脅迫しておいてなんだが、そんな様子が可愛いくて仕方ない。  瞼に口付けると、ビックリしたように目が開いた。  全部が初体験で何をされるのかわからないんだろうな。  涙目で身体が震えていて、恥ずかしさで身体もほんのり薄桃に染まって。  欲情を余計に引き摺り出される。 そんな顔をすると襲われちゃうよ、という事を教えているだけだ。 なんて心で言い訳しながら、興奮でもう耐えきれなくなっている硬い俺自身を、リシェールのそこに押し付ける。 「っ……!」  未知の経験のあまりビクッと小さく身体を跳ねさせる。  状況を確かめようとしてか 、押し付けられているモノを確認するように視線で探るリシェール。 「……もう……赦して下さい…。他のことなら…何でもします……から…」 涙ながらに言葉遣いを丁寧なものに直しながら懇願するリシェール。  自分のとは質量が違うそれを確認したのか、怯えが含まれている。 だがその態度と言葉はこの状況ではまずいということを教えてやらねば。 「ほら…そんな、煽るな…」  股間の合わせ目から自身を取り出して、 ロクに愛撫も施してないというのに、腰を動かしてリシェールの場所を探り当て、俺の先走りの滑りの力だけで、力づくでリシェールの中にゆっくりと奥へ進ませる。 「っ……っ…!」 止めどなく溢れる涙を、大きく見開いた瞳から流し、無理矢理受け入れさせられた激痛で悲鳴が声にならないようだ。 自分でヤったくせに俺にとってもキツ過ぎた。  欲望が膨らんでいた俺はその状態ですぐにリシェールの中に放ってしまう。 「あぁ…い……ゃ…ぁ…ぃ…っ!」 中に放ったものを感じた様で、ボロボロ泣きながらイヤイヤ首を振り、腰をガクガク震わせて、自分が中に放たれたものが何なのかようやく気付いて、早く抜いてほしいとばかりに俺を拒絶する視線を浮かべて向けるリシェール。 まだ俺が突き刺さってるそこは、血液と精液でドロドロだ、可哀相に。 出されて終わりだと思っていたんだろう、俺は今度は血液と精液のぬめりを利用して、思うさま中で抽挿の動きを開始する。 「痛…あああぁ…っ!やめ…っ…!や…あぁあっ!」 痛いのと、男に自分が蹂躙されているという現実、色んなことがないまぜになってるんだろう。  リシェールは突き上げられるままになり、悲鳴とも泣き声とも取れる様子で声を上げ続けている。  締め付ける孔がキツ過ぎて余裕が無い俺は気遣ってやる思考が全く持てなかった。  泣き叫ばれても一心不乱に腰を振り続けるだけだ。  もう前のような関係には戻れないということだけはわかってる。  リシェールを繋ぐにはもうこの歪な関係しか無いのだから。  目の光を失い揺さぶられるままになったリシェール。  瞳には何も映していない。  声は叫びすぎて掠れてしまったのか小さく掠れた声しか上がらない。  何度目かの精液をリシェールの中に放つと、ようやくリシェールは一度達してくれた。

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