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2-9 終話 二人の愛は永遠で ※

「癒しっ!」  部屋に入ってすぐ涼一さんが抱き付き、そのままベッドに倒れる。 「涼一さん疲れてる?また姉さん?」 「いや、授業の後に仕事だとさすがに疲れる。だから柚希で回復しないと。」 「こっちでは治癒魔法は使えないから……。」  ゲームでならすぐに癒してあげられるのにと思うと残念でならない。 「……柚希は治癒魔法使えるぞ、ほらこうして……。」 「んっ……。」  キスされる。  唇で唇を揉むようにしてから、涼一さんの舌が唇を舐めて離れる。 「治癒……?」  赤面しながら訊く。 「そう、俺は柚希に触れるだけで癒される。」 「役に立ててるなら嬉しいな。」  少し照れ笑いしてしまう。 「そういえば随分リシェールを可愛がってるみたいだが。」 「うん、姉さんしか居なかったから、男の兄弟が出来たみたいで嬉しくて。」 「兄弟…ね。」 「ん?」  何か涼一さんが複雑な顔をしている。 「俺が提案したとはいえ、リシェの中に入ったんだぞ?」  思い出すと恥ずかしい!  しっかりと覚えているわけじゃないけど…。 「えっと、あれは治療で……ん?も、もしかして……や、妬いて…るの?」  違ったら恥ずかしいけど問い掛けてしまった。 「…わかればいい。」  そう返されて抱き締められる。  暫くじっとしてる。  僕も涼一さんも真っ赤だったから。 「……涼一さんも僕も…凄くドキドキしてるね。」  顔の熱が引かないままで、つい気になってクスッと笑ってしまう。 「本当に、前世でも異世界でも、しょっちゅう俺をドキドキさせて……そのたびに俺が止まれなくなってるってのに…。」  凝りないな、と言いながら頬を撫でる。 「…止まれなくたっていいよ。リシェはアレク様を好きで、僕は涼一さんが好きなんだから…。」 「ね?」と笑顔を向けると、急に噛み付くようなキスをされた。  性急に服が脱がされる。 「ん…ぅ……。」  目を閉じないように潤んでしまう目で涼一さんを見つめ、貪られる口内をされるままにして股間を熱くしていく。  両手を背中に回してしっかりとしがみついて、舌を出すようにすると、涼一さんがそこに歯を軽く立ててくる。 「んっ…ふ…っ。」  感じてしまって涙が零れてしまうと、そっと身を離した涼一さんが涙を吸い取ってくれた。 「キスだけで感じてくれてるのか?」  言いながら涼一さんも硬くなってるそこを僕のに押し付けて来る。 「涼一さんも?」 「俺は勃起してなくても常に柚希を見て興奮してるからな。」 「見て……。」 「赤くなって震えてるだけでエロイなーとかな。」 「…揶揄ってるぅ……。」  お返ししてやろうと思って、涼一さんの鼻にカプッと軽く歯を立ててみた。 「…柚……希…っ!」  一瞬びっくりしたような顔をした涼一さんは、すぐに僕の首筋に顔を埋めて噛んでは吸って顔を下へと降ろしていく。 「ふっ……あぁ…んっ!」  噛まれるたび吸われるたびにビクビクとしてしまう。  首だけでこんなになっちゃうのに、敏感な部分に来たらどうなっちゃうんだろう…。  少しの興奮と怯えをつい目に浮かべて向けてしまう。  首から僅かに身を離した涼一さんと目が合うと、乱暴に服を脱ぎ捨て、僕の腿を抱え上げて後孔へ舌を捻じ込んで唾液を流し込んで舐める。 「あ……ぁん…っ!」  全部見えちゃう格好が恥ずかしくて、顔を隠しそうになるのを堪えてシーツを握り締める。  涼一さんが舌で割り拡くたびに孔がひくひくしてしまう。  涼一さんが時折、自分の先走りを指で拭っては僕の内側に塗り付けてる様子が視界に入る。 「んっ…!あぁ……!」  指が滑って入り、一番感じる箇所を突くたびに腰が揺れてしまう。  仰け反っていると、涼一さんが先端を僕の後孔に宛がってきてゆっくり埋め込んでしまった。 「んっ……あ…ふ…!」  ローションを使わない挿入は初めてだったから、凄い圧迫感に呻きながら深呼吸して涼一さんに合わせようとする。  それをわかってくれているみたいで、動きを止めて僕のモノを扱き始める。  全体をゆっくり舌で舐め、同時に括れを爪で弾いて刺激する。 「んあ…っ!いい……んっ!」  開かれていた足を自分から開いて腰を揺らしてしまう。  それに合わせて涼一さんが動きを開始する。  自分が押し拡かれていくのが怖いのに心地よくて。  自分じゃなくなってしまいそう……。 「ゆず……き…っ!」  涼一さんが上半身に圧し掛かり直して、僕の両手をしっかりとベッドに縫い付けるように握ってきた。  僕は不安そうな顔をしてしまったのかも?  目が合うと涙塗れの顔で微笑んだ。 「っ……!」  それを合図に突き上げが開始されて、そこからは無我夢中だった。 「あっ…あぁっ!りょ…いちさ……擦れ…んんっ!」  中全体が気持ち良くて、もっとして欲しくて、自分から腰を揺らしてねだってしまう。 「ああっ!すき…りょういちさ……んっ!すき…っ!」 「…っ…俺も……柚希しか見えない……っ…。」 「あ…んっ…うれし…もっと…もっとぉ!」  大きさを増した涼一さんの動きが激しくなる。 「あ…ああっ!きもち…いぃ…っ!きもち…ぃよぉ!もう……も…イっちゃ……!」  奥と弱点を突き上げられて堪えきれなくなってしまい、中を締め付けて要求を叫んでしまう。 「くっ……柚希…俺の……一緒にイくぞっ!」 「イく……っ!おっきいの…きちゃうっ!りょういちさん…っ!んあああ―――っっ!」  いつももっとしてるのに、凄く感じてしまって、涼一さんをきつく締め付けるように中を動かしながら放ってしまった。 「…っ……柚希…っ…!」  涼一さんは中に放つと脱力したように体重を乗せて来たから……。 「……リシェは幸せです、アレク様……。」  間近にあった涼一さんの眼差しに、金色になった目で見つめてそう告げた。 「……絶対に離さない、リシェ…柚希…。」  嬉しそうに微笑んでくれたから、僕の方からキスをした……。  アレク様で、ウェルナート様で、涼一さん。 「愛してくれて有難う…。」 fin

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