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EX6 アレクシウスの初恋2

side:アレクシウス 「アレクシウス様、図書室って見てもいいですか?」 …毎度リシェールは上目遣いで覗き込んで来るが、キスしてしまってもいいのだろうか。 「図書室?構わないが、あまり整理されていないぞ。先祖がロクでも無かったから、その頃集められた本が手付かずで置いてある。」 「ご先祖って、闇の神ですよね?余計に気になります。」 「では一緒に行こう。」 これもデートに入るのだろうか…。 図書室に入ると予想以上に汚い。 必要な本は俺の部屋に移動してあるので、ここに来る意味が無かったから。 一応埃は取り払われているが、本棚に入りきらない本が積んである。 『拷問の種類について』とか置いてあったので、こっそり本棚の下に滑り込ませて隠す。 ざっと見回して見せたくない本があるところを避けるようにリシェールの手を引き、比較的大丈夫そうなラインナップの本棚に辿り着く。 「この辺がおススメだ…ん?」 リシェールは何故か赤い顔をしている。 「あ、いえ、何でも。この辺って、闇魔法とか戦術。ん?あの大きな本って何ですか……っ!?」 リシェールが足元の本に躓いたので咄嗟に引き寄せて庇うと、振動のせいか上から本が落ちてくる。 本は直撃こそしなかったが、当たったらかなり痛いだろう。 「リシェール、当たらなかったか……っ!?」 二人で倒れて俺はリシェールに覆い被さって庇ったのだが……俺の顔はリシェールの股間にあった……。 「ごっ……御免なさい、アレクシウス様っ!!」 真っ赤な顔でパニックを起こすリシェール。 むしろご馳走様なんだが…。 ……このまま愛撫を施したら……いや、まだ触れてもいないのにこれだけパニックになっているのを無理すると、取り返しが付かないだろう。 二人共怪我は無かったが、念の為リシェールは完全治癒を掛けてくれた。 ドジっ子……ありだな。 長き先に『エロハプ』という言葉を覚えるようになるのはこの時はまだ知らない。

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