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EX side:涼一 ※ 羞恥プレイ
「きっと柚希…リシェは俺の為に、俺に与えられる為に産まれて来た存在に違いない。」
「え……?うん、そうだったら嬉しいな。そうしたら生まれ変わってもまた恋人同士になれるって事だもんね。」
照れながら嬉しそうに笑む柚希。
可愛い、可愛い過ぎる。
鼻血が出ないようにと鼻にティッシュを当てながら萌える。
「頭の病院に行ったらどうだ?」
呆れた様子で辛辣な言葉を吐くリシェール。
「お前は早く国に帰れ。」
今日は土曜日。
リシェールは国に帰る日なのに、柚希にベタベタしながらダラダラ時間を過ごしていたので、手を払う動作をしてリシェールを追い出す。
ブツブツ文句を垂れながら部屋を出て行くリシェール。
リシェールが出て行ってすぐ部屋の鍵を掛ける。
柚希を振り返ると顔を真っ赤にしていた。
鍵を掛けるのがどういう意味かは、想像は付くだろうから。
柚希の隣に座って肩を抱く。
「柚希、たまには何かしたい事とかあるか?」
いきなり問われて、柚希は一瞬ポカーンとしてから、すぐに目を泳がせて小首を傾げて考える。
「あのね、えっち無しのイチャイチャがしてみたいなって。」
「それは柚希……。」
「あ、違う違う!えっちは、好きだけど…。ほら、僕は初めての人って涼一さんだから、そういう経験もしてみたいなって。」
俺との行為が実は嫌だったとか言われたらどうしようかと思った…。
「成程…。」
ん、待てよ、エロ抜きのイチャイチャ?
ギャルゲーでは最高でキスまでだが、他にする事と言えばデートぐらいだった。
エロゲーでは当然部屋に連れ込んだらSEX…。
キスもイチャイチャに入るよな?
だがキスなんかした時点で柚希を押し倒すに決まってる。
…もしや俺はエロ無しのイチャイチャが…出来ないのか?
「無理にじゃないよ。出来たらいいなってだけだったから。」
考え始めた俺に気遣ってくれる柚希。
滅多に言わない柚希の望みを叶えたい!
イチャイチャと言えば…と、考え込んでどうにか絞り出す。
「よし、柚希。映画を見よう。」
そうだ、イチャイチャと言えば映画だ!
ベッド下のラグの上にフワフワクッションを何個か置いて、二人がゆったり腰掛けられるようにセッティングすると、映画を再生して柚希の横に座る。
柚希を俺に凭れ掛からせる。
「あれ…もしかしてこれ、ホラー?」
「違うのがいいか?」
「ん、大丈夫…だと思う。」
そう言った柚希の表情は、眉尻が下がって不安そうな顔で画面を見つめる。
どうやらホラーは苦手らしい。
想定通りの反応がまた可愛くて堪らない。
柚希の肩に回した手で、柚希の髪を時折梳くように動かしながら、映画を観つつも、それを観て怖がる柚希の様子を窺った。
映画の演出通りにビクついたり、目を強く閉じてしまったり、悲鳴を飲み込むリアクションの可愛さ!
ちなみに俺はホラーだろうが余り感じるものが無い。
ここでこうなるだろうと予想が出来てしまうから余計に。
映画が終わると柚希が抱き付いて来た。
「お、怖かったか?」
「う、うん…苦手かもしれない…。」
答えると、強くキュッと抱き付く腕の力を強める柚希。
俺もしっかりと柚希の背を抱き締める。
「御免な、ホラーじゃないの観るか?」
柚希の怖がる姿を見たかった俺の欲求を通したせいで、柚希を怖がらせるのではなかったと反省し、柚希の頭を宥めるように撫でながら提案する。
「んー、映画はもういいや。休もう?」
確かに一時間半物語を見続けると、目や身体も疲労を感じる。
ん、待てよ。
休もうって…お誘いか!?
だがエロ無しで休むって事だよな?
……柚希とエロ無しで、ベッドでイチャイチャ…。
頭をフル回転させるが答えが出ない。
「涼一さん…?もしかして僕、困らせてる?」
気遣いの柚希が悶々としている俺に声を掛ける。
「柚希!」
ベッドの上に移動していた柚希を強く抱き締める。
「済まない柚希…。エロの無いイチャイチャのストックが俺には無かったようだ……。」
俺は柚希に教える立場なのに、初めての勉強不足に気付かされた。
「ううん!僕も知らないから、涼一さんなら知ってると思って任せ切っちゃって、御免ね。」
「今度までに必ず、柚希がドロドロに蕩けるような『イチャイチャ』を学んでくると誓うからな。」
「そんな凄いイチャイチャなんだ。でも、さっきの凄くイチャイチャって感じしたよ?」
「そうか!?」
柚希の言葉で一喜一憂してしまう。
「僕も一緒に考えるから、二人で勉強していこうね。」
二人で勉強していく……凄く夫婦っぽい!
その言葉に感動していると、柚希が俺の頬に唇で触れて来た。
柔らかい唇の感触が心地良い。
唇が離れてからすぐに柚希を見ると、した方なのに柚希は真っ赤だ。
「僕の知識では、こういうのもあったなって…。」
確かに唇同士のキスだと、行為に雪崩れ込んでしまうが、これならば少し余裕が……ある筈だが、柚希の反応が可愛い過ぎて、これくらいでもおっきしそうだ。
「柚希…愛おしいな。」
柚希の赤くなった耳に囁いて、柚希がしてくれたように唇で頬を辿る。
「うん…涼一さん愛してる…。」
更に顔を赤らめて、微笑で愛に答えてくれる。
愛が溢れ過ぎてもう限界が止まらない!
「柚希!」
勢い良く押し倒す。
「ん…涼一さん。」
柚希はすぐに目を閉じてくれる。
柚希のキス待ち顔が艶っぽくて、俺は誘われるように口付ける。
柚希の口内に舌を侵入させると、甘いそこをネットリと味わう。
別に甘い物を食べた訳では無いのに、いつも柚希の口は甘く感じる。
もっと欲しくて舌をより奥へと捩じ込む。
「ん…っ…ん。」
喉まで舐め回すと、柚希の目尻に涙が滲んで来る。
すぐに俺は舌を口内から引き抜いて、柚希の涙を舐め吸って味わう。
どうして柚希はどこもかしこも美味しいのだろう。
一度顔を離し、柚希の服をひん剥くと、次いで自分も全部脱ぎ、二人の衣服をまとめて床に落とす。
頬を赤らめた柚希がじっと俺と目を合わせる。
…吸い込まれそうだ。
片手で柚希の頭の下に手を入れて俺の方に引き寄せて、唇に強く吸い付き、もう片手で胸の突起を摘んで愛くしむ。
「んっ…!んんっ!」
すぐに柚希は身体をビクビクと反応させて、俺の指の動きに合わせるように動く。
頭の下から手を抜くと、早くも主張しだした柚希自身を擦る。
と同時に唇を首、もう片側の乳首へと下ろして、プックリと膨らんだそれを口に含んで舐め転がす。
「あっ、あぁっ!!すぐ…イっちゃう…よぉ!」
柚希が切な気な表情で腰を揺らして、快感を訴える。
俺の五感全てが柚希の反応に興奮させられる。
「柚希…っ!」
柚希より後に勃ち始めた俺のモノは、とうに柚希の反応を追い越していた。
状態を起こして座ると、柚希の両腿を抱え上げ、MAX状態になった俺を柚希の入口に押し当ててゆっくりと先端を挿れていく。
「んっ…!ふぅ…!」
後ろを慣らしていないので摩擦が凄い。
「柚希、ほら。」
中を緩めようと深呼吸を繰り返す柚希を呼んでこちらに視線を向けさせる。
俺は更に柚希の腰を上げさせるようにして、柚希を女で言う『まんぐり返し』状態にする。
「えっ…?あっ……。」
俺が指を指して示したのは、二人の結合部。
一際真っ赤になる柚希が目を逸らしてしまう。
「柚希に俺が入っていくところを見て欲しい。」
そう柚希にお願いすると、柚希は逸らした目を再び二人の卑猥な部分に向けてくれた。
「あ…っ…!涼一さんが…僕の中に…っ!」
恥ずかしさで顔を真っ赤にして、涙目になりながらもしっかりと俺の要求に答えてくれる。
「どんなふうに?」
羞恥攻めに弱い柚希に、反応が可愛くてつい意地悪してしまう。
「んっ…!ゆっくり……ずぶずぶって…っ!」
柚希も興奮しているのか、かなり息が荒い。
柚希の努力と快感で圧迫が少し緩んだ結合へ抽挿を開始した。
正直、柚希への羞恥プレイのためにやったのに、俺も興奮してしまった。
まだ幾分摩擦が強いのだが、もう夢中になって腰を打ち付けてしまう。
「ふぁっ、あっ…ああっ!!りょう、いちさ…が!ゆずきのなかぁ…ではいりして…っ!!」
俺が夢中で腰を振っていたら、まだ柚希は俺の要求を叶えてくれていた。
いやらしい!
尊い!
そんな様子を見たら股間に熱が更に集まって、早くも射精感が高まった。
「柚希!出すぞっ!」
「あっあぁっ!はげし…っ!いっぱい、出してっ!ゆずきの…なかぁっ!あああ―――っっ!!」
「くっ…柚希っ!!」
全身で感じながら達した柚希が、俺を愛おしそうに締め付ける。
搾り取ろうと蠢くそこに目掛けて、全てを吐き出した。
ビクビクしながらお尻で飲んでくれる。
「大丈夫か、柚希?」
落ち着いて来ると、激し過ぎたか気になってしまう。
柚希は荒い呼吸を繰り返しながら微笑を浮かべると、俺に向けて両手を伸ばす。
「…りょういちさん、手貸して?」
「うん?」
柚希の要求通りに両手を差し出すと、柚希は俺の指に指を絡めて来た。
「こういうの…『恋人繋ぎ』って言うみたい…。今度デートの時に…しようね。」
柚希が繋いでくれた恋人繋ぎ。
確かにこれはイチャイチャだと思った。
「ああ、勿論、外でだな?」
「あ、え…ぁ?…っ!?」
「柚希から誘ってくれるとは思わなかったな。」
「ち、ちが…っ、そういうつもりじゃ無くて…!」
自分から外で見せつけると言ってしまった事になってしまって焦る柚希。
つい揶揄ってしまう。
「男に二言は無い、だろう?大丈夫、またちゃんと外でいちゃつけるように、柚希を見られても平気な『女の子』に変身させてやるからな。」
「う…あ……ぅ…うん……。」
柚希は観念して頷いた。
映画疲れで、頭が回り難くなっているせいもあるのだろう。
柚希の中からゆっくり引き抜くと、ベッドに身を横たえて、柚希を抱き寄せる。
当然柚希の頭は俺の腕枕の上だ。
もう片腕で柚希の背中を撫でる。
「疲れさせたよな。ゆっくり休もうな。」
柚希に視線を合わせて語り掛けると、柚希が目を擦る。
やはり疲れさせたな。
「お休み柚希。今日も美味しかった。」
「っ!…お、お休みなさい…。満足してもらえて…嬉しい…。」
頬を紅潮させて恥ずかしそうに、だが嬉しさも込めた笑顔で返してくれる。
見つめ合い、自然に顔を近付けて唇を重ねると、離れてすぐに柚希は意識を落とした。
俺は日課である『柚希の寝顔&寝姿』を心ゆくまで堪能してから、数時間後に漸く、追って眠りに就いた。
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