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第6話

「ったく、気ぃつけろよ」 「すんません」 「テルちゃん、そんな風に言ったら可哀想よぉ。まぁちゃんだっていきなり色々言われてびっくりしちゃったんじゃないかしらぁ……」 オレは輝政先輩夫婦に助けられ、教室まで送ってもらう事になった。 先輩とは少し前に嫌な事があったけど、お互いその事は触れないようにして過ごしている。 でも、オレは先輩を見るとあの時の事を、たまに思い出してしまうんだ。 学校祭が終わって繋先輩と待ち合わせしていた場所に向かおうとした時、オレは輝政先輩に腹を殴られ、気がついた時には全裸にされて見知らぬ森の中に連れ込まれていた。 「うぅ……っ……」 声を出そうとしても出せないし、身体もよく分からないけど動かない。 「おはよう、気分はどーお?」 いつもと違う口調で話す輝政先輩。 その背中には真っ黒な影が見え、先輩の声に重なって違う声が聞こえた。 「う……あ、あ゛ぁっ……!」 「ははは、そうだよね、身体の自由効かないようにしちゃったから話も出来ないか……」 その身体がオレに跨り、首に両手をかける。 「ひぃ……っ……!!」 ものすごく冷たい手。 まるで氷を直接当てられているみたいだ。 「……やめた、ただ殺して食べるのはつまらないから、遊んでからにしよう」 その手が離れたかと思ったら、輝政先輩はオレの身体に触れ始めた。 「うぅぅ……ッ!!」 血が滲むまで噛まれたり爪で引っ掻かれたりして乱暴にされているのに、オレの身体はどういう訳か反応してしまっていた。 「痛みと快感は紙一重。ソコをちょっと弄らせてもらったよ。しっかし、こんなになるって事はお前、普段から余程あの弱そうな次期頭領に犯されまくってんの?めちゃくちゃ笑えるんだけど」 「う゛ぁっ、あぅ……っ……!!!」 嫌だ。 繋先輩以外の人に握られたくないのに。 それで感じたくなんかないのに。 「止めろ!!」 その時、輝政先輩の声だけが聞こえた。 「俺の中から出ていけ!!」 「うるせーな、お前は黙って見てろよ」 「クソ……っ……!!」 一瞬だけ止まった動き。 けれどまたすぐにあの声が笑った。 「さーて、お前もこのままじゃ辛いよな?イイ気持ちにさせてやるよ」 「や……ぁ……あぁぁぁ……ッ……!!!」

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