チロ先輩はきっと、いや、絶対、オレが動揺した事に気づいていたに違いない。 「……はぁ……っ……」 ダメだ。 考えちゃダメだ。 考えたら……。 「うぅ……っ……」 チロ先輩の言葉が頭の中で再生される。 避妊してたってすごく気持ちいいのに、それ以上の快感があるなんて。 それはどんなものなのか。 気がついたらオレは、収まりがつかなくなった身体に触れていた。 「けい……せんぱい……っ……」 『嬉しいよ、俺だけにすごいHな顔見せてくれて』 「あ……ッ、せんぱいっ、すき、好きですっ、繋先輩……っ……！！」 自分の指じゃ満たされなくて、代わりにしまい込んでいた玩具を引っ張り出して先輩だと思って孔に突っ込んで動かす。 『俺もだよ、雅美くん。大好きだよ』 「はぁ……あぁッ、せんぱいっ、先輩の……っ、ください……っ、オレのナカに全部……うぅっ……！！！」 セックスの時の繋先輩の熱い息遣いを思いだすと余計に興奮してしまって、周りが見えなくなっていた。 「雅美くん……？」 繋先輩が帰ってきたのは、そんな時だった。 「あぁっ、んぁぁぁ……っ……！！」 「ふふ……っ、雅美くん、さっきより気持ち良さそうにしてくれてる……嬉しいよ……」 オレの姿を見た繋先輩は、オレから玩具を取り上げるといつもはつけてるコンドームもせず、すぐにオレのナカに入ってきてくれる。 仕事で汗をかいてきたのか、その匂いが 呼吸する度に入ってきて、オレは何も考えられなくなっていった。 「せ、せんぱい……っ、けいせんぱい……っ……」 「雅美くん……っ……」 降りてきた唇を無我夢中で受け止めて、苦しくなるくらい舌を絡めあう。 そうしながらも先輩は腰を動かすのを止めなくて、いやらしい液体の滴る音が聞こえた。 「はぁっ、繋先輩……っ……オレ……っ……せんぱいの……欲しいです…………！！」 「……まだあげられないよ、ごめんね……っ……」 オレの言いたい事が分かったのか、繋先輩はオレをイカせた後でオレのナカから出ると、その熱い精をオレの腹に零す。 「せんぱい……」 ぼーっとした頭でそれをぼんやりと見ていると、繋先輩は笑ってオレの頭を撫でてくれた。