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「ルカの声」

「……ソラ、いつまで触ってる?」  苦笑いのルカ。 「もうちょっと……」 「――――……」 「ルカって、運動とかしてる?」 「運動?」 「筋肉がつくような……?」  してるとこ、見てないけど。 「今までしてた?」 「……筋肉をつけようとしてやったことはない」 「えーじゃあ、オレも剣とか習えばこうなるの?」 「――――……」 「腕もさー、筋肉すごいし」  なんかほんと、すごいなあ。とむにむに触っていると。  脇に入ったルカの手に軽々動かされて、ぽふ、と枕に背を沈められた。 「え?」 「――――……そろそろ良い? なんかあんまり触られてると、エロくて無理」 「……オレの今の触り方に、エロいものなんか一切ないけど」 「触られてるだけで無理。馬鹿だな、ソラ」 「んぐ……」  馬鹿とともに、唇が荒々しく塞がれる。  馬鹿ってなんだよー!  ムカつくから、口、開けてやんない、と思って、かみしめてると。  ふ、とルカが笑う気配。  ……笑われるのも、なんかムカつく。 「……んー-……っ」  閉じてるのも苦しくなってきて、首を振って、ちょっと離れようとすると。  顎を捕らえられて、しっかりおもいっきりキスされる。  開いた唇に、ルカの舌が遠慮なく入ってきて、絡む。 「ん、んぅ……っ……」  変に息を吸って、ひく、と喉が引くつく。  狼狽えてる間に、ルカの手が服の下から滑り込んで、胸をなぞられる。  びく、と震えると、胸の先端に、指が触れて。ぞわりと震えて離れた舌をまた捕らえられる。 「……っんぁ……っ …… や……」  ルカに触られるともうすぐにそこは、勝手にぷち、と突起して。  ますます触りやすくなってしまう気がする。 「感じやすいよな……」  服をめくられて、胸を露わにされる。 「……見、るの、やだ」  言うと、ルカは、何言ってんだ?と笑う。 「つか、いつも見てるけど」 「……っ」  言いながら、胸に近づいて、ふ、と息をかける。  そんな刺激で、びくつく体。 「――――……エロい、お前」  クスクス笑う、ルカに、誰のせいだーと、文句を言いたかったのだけれど。  ぱく、と、乳首を口に入れられてしまって、ぎゅ、と唇をかみしめる。  なのに、今度は片方を指でつままれて、あ、と声が漏れた。 「や……っ」  一緒にいじられると、かぁっと一気に体の熱が上がる。  ていうか、口に入れられて、舐められてるとか、無理……!  いつもされてるのかもしれないけど、まだ素面の時には、あんまりされてなかったような気がする。 「やだ、口……」 「――――……やだじゃなくて、気持ちいいって言えよ」  しゃべられると、変に当たる。余計にびくつくハメになった。  きゅ、と指にもつねられて、んん、と声が漏れる。 「――――……っ」 「……早や、ソラ」 「……っ?」  何、と思ったら。  ルカに胸で遊ばれただけで、すっかり反応してたオレに、ルカが服の上から触る。 「……んんん……っ」 「――――……そんな、胸、気持ちよかった?」  クスクス笑われて、なんだか恥ずかしくて、涙が浮かぶ。 「……っっ」  睨んでると、ルカは、ふ、と笑って。 「――――……そういうとこ」 「……?」 「……ソラ、可愛いよな」  クスクス笑いながら、ズボンの中に手を滑らせて、直に触れる。 「……っっっ」 「気持ちいいくせに。すげえエロイくせに、恥ずかしそうで……睨みつけてくるくせに、結局弱すぎとか」  そんな、恥ずかしいことを囁きながら、首筋に舌が這う。  もう、何されてもゾクゾクしか、ない。  でも悔しい。くそー……。 「――――……ほんと、お前、可愛い」  耳元で低く囁くルカの声に、ぴく、と震える。    声、だけなのに。  体の熱が、どんどん、上がってく気が、する。   

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