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落ち穂拾い的な 人間サイズ!

「なー!なー!俺とのセックスが気持ちよかったから助けてくれたのー?」 「は?」 「照れんなよー?」 「……お前、本気でそう思ってんのか?」 「えっ!?」  じとりと睨んで返してやれば、へらりとした表情が引き締まった。 「え?マジで?」 「ガツガツ突かれるだけで気持ちいいと思うのか?」 「え  え   」 「はぁー……」  しょんぼりと項垂れる。  まぁ、気持ちいいかよくないかって部分だけで言えば、テクはともかく形がいいのだ。  相良の、ナニの形。  丁度いいところにくると言うか、丁度いいサイズと言うか、丁度いいツボに当たると言うか。   「……やっぱ俺のじゃ小さい?社長のでかそうだよな?やっぱソレ入れてたら俺のなんか物足りない?」 「は?大神さんとはそんなんじゃないって言ってるだろ」  近寄った顔をぐいと押し退けてやるが、やっぱりこいつの筋力はおかしいらしくてびくともしない。 「なんでオレが大神さんとどうこうなんて考えるんだ」 「だ、だって、だって」  きっと、相良は大場の人間からいろいろと聞いているんだろう。  オレが、大神の愛人だとか言う根も葉もない噂も。 「第一なぁ、オレは人間なんだよ」 「ふん?……うん」    至極当然と言いたげな顔を返されたけれど、そこじゃない。 「人間に入るのは人間サイズなんだ、分かるな?」 「お……おぅ」  あんなのが入るセキはきっと人間じゃない。  改めて、大神が分別のある人間で良かったと思う。  END.  

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