300 / 714
手作りの楽園で 14
半端ない熱量が、幾らこねくり回されたからって入るための場所じゃない部分に押し入ってくる。
口を塞がれているせいか、ミシミシと体が軋む音が脳味噌の中でぐるぐる回ってどこにも逃げてくれない。
熱くて、
熱くて、
苦しくて、
なのに、腹の奥が焦れるように喜んでいるのがわかる。
「 っ っ、 」
一言もなく、多郎太の荒い息だけが体の上で小刻みにリズムを刻む。
揺さぶられる度に、体の奥へ奥へと多郎太が侵入して……
内壁をカリがごりごりと擦り上げていく。
乱暴な勢いで腹を破らんばかりに突き上げられて、苦しいのにこりこりとしたところを先端で刺激されると、僕自身の先端からもぴゅくぴゅくと押し出されるように先走りが飛び散っているのがわかった。
体の深い、深いところまで、多郎太が押し入って……
ぐっと一際奥に突きこまれた瞬間、堪えようがなくてびくんと腰が跳ねた。
自分自身で体の中の多郎太を限界まで締め付け、射精を促してるのがわかる。
「 っ……ぅ、んっ」
流れる汗と、深く眉間に寄せられた皺と……
大きな体で僕に覆い被さるようにして、多郎太は体の奥深くに熱い液体を吐き出した。
よたよたと多郎太の下から這い出した拍子に、こぽりと閉じきらなかった穴からぬるりとした液体が溢れ出す。
「ぁっ……っ」
それが恥ずかしくて慌てて隠すように膝を抱えると、多郎太の手が伸びて膝に添えられる。
何を と止める間もなく、強い力が足を左右に割り開いて……
隠したかった部分が否応なく晒されて、思わず悲鳴をあげた。
「やっ!なにす……」
服なんて手足の先に絡まってるだけのような状態で、そんな場所を多郎太に晒す恥ずかしさにどんどん顔が赤くなって行く。
散々蹂躙されたそこを人目に晒すのは耐えがたい。
「やめて」
「りん」
やっぱり、あの怒っているのか機嫌がいいのかわからない呼び方で名前を呼ばれて身が竦む。
僕の抵抗がなくなったのを見て、多郎太の手がいまだその形を覚えている部分に這わされる。
「 っ」
恥ずかしくて、恥ずかしくて……
そんなところを触らないでと言いたいのに、どうしてだか言葉が出ない。
ただ多郎太の指が太腿に垂れた精液をこそぐように掬い取って、それを弄ぶように捏ね始めたのを信じられない気分で見るしかできなかった。
熱い多郎太の手の熱で温まったからか、鼻先にやけに濃い栗の花のような……でも水辺の水に触れたような清涼感のある香りがして……
決していい臭いではないのに、すんすんと肺いっぱいに吸い込みたくて鼻が鳴る。
ともだちにシェアしよう!