「りーん」 　ちょっと伸ばして呼ぶ、多郎太だけがする僕の名前の呼び方。 　いつも特別感があってすごく好きだったんだけど、今はすごく好きってだけじゃなくて、胸がきゅうきゅうするぐらい嬉しい。 　名前を呼ばれることが……違う、多郎太に名前を呼ばれることがこれほど嬉しいなんて思わなくて、心臓が痛いくらいどきどきしている胸を反らした。 「たろちゃ……舐めて、ここ、たろちゃんに舐めて欲し……」 　薄い胸はつきだしたところで全然主張するものがなかったから、自分で左右から掴んで盛り上げ、両方の先端を人差し指と親指でシコシコと擦り上げて立たせる。 　多郎太に弄られてそれでなくともぷっくりと赤くなっていた乳首が、指で捏ねられて増々赤みを増して…… 　それと同時にじんじんとした快感が体を震わせる。 「たろちゃん、おねが……んっ」 　ぷちゅ　と指先が入り込んだ瞬間、アナが堪え切れないとばかりに愛液を溢れさせたのがわかった。 「あー……っんぁ、ど、どしよ……ぅ、ぁ、ぁんっ」 　悶える僕に追い打ちとばかりに多郎太が乳首を舐め上げる。 　自分の指なんかじゃ絶対感じることのできない快感に、「ひぃ」って甲高い変な声が出た。 「りんのナカ、すげぇ柔らかい。ふわふわしてんのにきゅってしてくる」 　そう言うと多郎太は指を二本に増やしてグチグチと内壁を満遍なく撫でるようにしてナカを蹂躙して行く。 「あ゛っ！　ぁ、たろ　　ちゃ、つよぃっだめぇっ」 　小刻みにナカのしこりを叩かれて、多郎太の腹に擦りつけるようにしていたチ〇ポの先端はもうびしゃびしゃだ。 　真っ赤に充血して熟れ切ったような先を多郎太に触れさせているんだって思うと、それだけで体のナカにぎゅうっと力が入る。 「りん、ここ、好きだろ？」 　長い指が的確に僕のいいところを叩き、擦り、快感を与えて…… 「イイよぉ……っん、ぁ、あ、ああっ」 　体を摺り寄せて首に顔を埋めて匂いを嗅げば、肺いっぱいに多郎太の匂いが満ちて、堪えようとしたのに腰が自然と震えて射精感を逃すことができなかった。 　そそり立った先から、多郎太に向けてぴしゃりと白い液体が飛ぶと、ああこの牡にニオイをつけることができたんだって思いが胸に満ちる。 「たろちゃ……たろ……嬉しぃよ、ねぇお願い　　　　」 　続く言葉がうまく出ずに、唇だけがはくはくと動く。 　────いつもみたいに、噛んで。 「……いつも？」 　仰け反ったせいで自然とその言葉は掠れて口の中で消えてしまった。 　　 　熱い存在がアナへと宛がわれて、小さな疑問を問いかける前に唇は愉悦に歪んで言葉を失う。