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乞い願い慕い犯す 8

「君は何か勘違いしているようだけれど、これは君が満足を得るためにしているのではないんだよ」 「そ……」 「今日、君が準備を怠ったと言うことだけで、すでに私は満足していないのだから」  「ひっ」と悲鳴を飲み込むような呼吸を零した彼が、何か私の機嫌をとることはできないかと視線を彷徨わせる。 「約束は私を満足させる だったでしょう」  水気を切るために手を振ると、頬に雫が飛んで冷たい軌跡を残す。 「杠葉の代わりに」 「…………す、  ませ」  股間の熱のためにもじもじとした態度だったが、彼は視線を下げて謝罪する。 「君が謝ることは何もない。悪いのは本来、杠葉であって堂本ではないのだから」 「……が……違う、……違います」  全裸で震えながらもそう言い返してくる辺りαらしいと言うべきか、それとも第二性関係なく彼の性格によるものなのか…… 「俺が引き受けたんですから、俺が悪いんです。杠葉の、連帯責任は俺が受けるって決めたんですから」 「連帯責任 ね」 「はい」  冷ややかな視線を投げてやれば、彼は居心地が悪そうにデスクの上で身じろぐ。 「では責任をきちんととりたまえ」 「  っ」 「足を広げてデスクの上に」  そう告げると顔をこわばらせたまま、先ほどのようにそろりと足をデスクの上に戻す。 「膝を持って広げて」  抵抗する余地などないと分からせるために硬質な声で告げると、今までのような抵抗は見せずに膝に手をやってゆっくりと広げた。  隠すことのできなくなった股間は、あの会話を間に挟んだと言うのに未だ力を衰えておらず、溢れた先走りの汁でぬらぬらと光ってグロテスクなまでに卑猥だ。 「慰めて」 「え 」 「オナニーだよ。マスをかく の方がいいのかな」  私の言葉に疑いの目を向けながら、彼はそろりと股間に手を伸ばす。  大きな手だと言うのに、それでも先端がずいぶんと顔の覗かせている。 「杠葉のことを思いながらして見せて」 「はっ!?」  さすがに大きな声が返ったが、問いかけるように「ん?」としてやるとあっさりと口を閉じた。  彼の手がゆっくりと上下すると、くちゅりと粘つく音がする。 「んっ……ふ、っ……」  眉間に皺を寄せ、瞼の裏に杠葉を思い描くためにかきつく両目が閉じ、速やかに終わらせたいのか手の動きは落ち着きがないほどだ。   「君が杠葉をどう扱っているのかわからないとつまらないのだけれど?」 「は?」 「ただ眺めているだけではないだろう?君の頭の中で彼は何度犯されたのかな?小さな体を押さえつけて、首が噛みやすいように背後から?それとも犯しているのがはっきりと分かるように正面から?服は?全裸がいいのか?それともわずかに乱しただけがいいのか?」  

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