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乞い願い慕い犯す 16
私の先端が触れた時に一度だけ、彼は呻くように「いやだ」と拒絶した。
彼のその言葉がもっとはっきりとした言葉だったら、もしかしたら私は思い留まっていたかもしれない。
けれど、はっとしたように唇を噛んだ彼からはそれ以降の言葉は漏れては来なかった。
非常に、残念だった。
「ぅあっ、あ、 ぁ゛っあ゛っ」
「ああ、失礼。どうやらカリが高いらしくてね、ここを通すのは苦労するんだ」
「ひ、っ……ぁ゛……っう゛」
「でも君のおま〇こは優秀だから大丈夫、きちんと襞を伸ばしてうまそうに私の亀頭に吸いついている。はは、飲み込もうとさえしているのかな?」
ぐい と腰を勧める度に、逃げるように彼の体がずり上がる。
その処女らしい動きにふつふつと腹の底が愉しくて……
肩を掴んで無理矢理に推し進めると、窄まろうとしているものが無理矢理抉じ開けられるみしみしと言う感触が、触れ合った部分から伝わってくる。
「あ゛ー……っ」
悲鳴は酷く濁って長く細く、そして合間に啜り上げるような音を含んでいた。
私のち〇ぽが内壁を擦り上げながら先に進む度に、彼らしからぬ濁音が口を突いて出る。
「君の処女ま〇こに私のち〇ぽが埋まってしまったよ?」
「う゛……」
「アルファま〇この入り口が目一杯広がって、ベータち〇ぽに犯されているよ?」
「ぁ゛っ、うご や゛め゛……」
ゆさりと腰を揺らしてやっただけで、彼は苦し気に声を上げて首を振った。
「なるほど、やはりオメガと違い、挿れられてもすぐに良くなる訳ではないのか……はは、それにしても堂本、えらく締めつけるじゃないか?そんなに欲しくて堪らなかったのか?」
「そ、ん゛な……わけ、な……っな゛ぁっ!」
故意に前立腺に当たるように緩く引き抜いてやると、彼の体が大袈裟に跳ねる。
「ここが君のメススイッチだ」
「……っ?」
「ここを突かれまくると、君もメスになるんだよ」
「な、に……ばかな、こ ひっ!」
不意に突かれた前立腺からの刺激に、甲高く上がった声は先程までの濁音混じりの呻き声とは程遠い。
「敏感だね、君ならメスイキを覚えるのも早そうだ」
「め……っそ、な、しない゛っ」
正直、初めての彼の中は良く言えば締まりがいい、悪く言えば締まり過ぎて痛いほどだし、下手に動けば追い出されそうだ。
その点を考えると、Ωは初めてでもナカはふわふわとしてよく蕩けていたし、その役割があるのだと誇るようにやわやわと内の襞が蠢いてこちらを気持ちよくしてくれた。
なるほど、性のための存在とはよく言ったものだと感心する。
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