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乞い願い慕い犯す 34

 上気した顔はいつも私に向けるものとは違い、蕩けると言う表現が相応しいように思う。 「さぁ、今君は、どうなっている?」 「  ぅ゛……ぁ゛……お、おち〇ぽのナカ、じゅぽじゅぽするの、が、きぃ、気持ち……ぃ、 」 「それで?」 「てぇ、手、とま なくて」 「うん」 「せんせ、ぇ、が、来るの、分かってたぁのにっ……ぅ゛……指、ゆび、うごか、して」 「動かして?」 「ぉ ち〇ぽみるく、でちゃ  」  そう言いながら動き続ける手に視線を遣ると、出入りする尿道プラグの隙間から白い液がこぷこぷと溢れ出しているのが見えた。 「放課後の学校で、教師が来るのを分かっていながらおち〇ぽ気持ちよくするのをやめられなかったのか?」 「ぅ  」 「堂本は本当にいやらしい子だなぁ」 「っ、……ぅ、ちが  これは、ちが   」  ぶるぶると体を震わせながら否定するも、その指の動きは淫らで…… 「ちゅこちゅこするのが、きも、ち、いいだけ」 「ふぅん?おち〇ぽのナカちゅこちゅこするの好きなんだ」 「好き、じゃな  っぅ、あっ」  さっと彼の手を取り、飾りのように先端から生えるプラグを抜き取ってやると悲鳴にも似た声が小さく上がった。  視線は糸を引きながら取り上げられた尿道プラグを追いかけていて…… 「好きじゃないなら、これはもうおしまい」 「っ!」  その瞬間、彼の瞳に映った複雑な色味はなんと表現したらよかったのか?  玩具を取り上げられた子供のような?  好物を目の前に吊るされた馬のような?  どちらにしても、言葉とは裏腹に彼がこれを気に入っているのは明白だった。 「……っ」  中途半端に放り出されたからか、いきり立った彼の股間は痛々しいほど赤く、そして血管を浮き立たせて主張をしている。  それを承知で、視線を外へと向けた。 「────暗くなってきたし、今日はもう帰りなさい」   不意を突かれたかのように、彼の顔がぽかんとなる。 「え……」  その表情は、いつぞやに勃たせた状態で放り出した時よりも間抜けに見えた。 「私の仕事も一区切りついたのでね」 「あ、 ぅ  だ、って」  反り返って今にも腹を叩きそうなおち〇ぽをそのままにしておくのは、颯の年頃では難しいだろう。  帰り支度を促す私に、それをどうして欲しいかも言い出せないまま困惑の表情で俯いている。 「治まらないのなら、帰る準備をしている間にさっさと抜いてしまいなさい」 「っ!?」  素っ気なくティッシュの箱を投げて渡すと、ますます困惑の色を深くして……  縋るような、窺うような目がこちらを見た。     

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