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晴と雨の××× 46

「どうしてって……それはこたくんが魅力的だからじゃないかな!世界中の人がこたくんを我がものにしようと押し寄せてるんだよっ!」  こいつは何を言い出すんだか。 「あーはいはい。阿川さんに聞けば説明してくれるかなぁ……あ、先生の方がいいか」  虎徹を置いて誰か事情を聞けそうな人がいるか考えを巡らせる。  とは言え、事情が聞けそうなのはやっぱりこの二人くらいしか思い浮かばない。  なんだか俺の体質のことを大層に言っていたけれど、直接関わっているのはこの二人ぐらいで……  どうしてこんな大事になったのかさっぱりだ。 「…………」  こうして虎徹と病室にいるって言うことで助かったのはわかっているけれど、あの後どうなったのかとか気になることはいっぱいだった。   「  ああ、起きたんだね」  相変わらずののほほんとした様子で瀬能は椅子をぎしぎしと揺らした。  自分の身に起こったことを考えると、こんな態度をとられてしまうとちょっとイラっとしたものを感じてしまって……  そう言えば、警察とかそこら辺どうなってるんだろう? 「どこか不調とかある?」 「……いえ」  強いて言うなら縛られていたところが擦れて赤くなっているくらいだろうか?  怪しい薬を使われた覚えはないし、そう言った部分では運が良かった。 「それで、あの、……あれは何だったんですか?」 「誘拐だよ」 「だからっ」  そんなわかりきったことを聞きたいわけじゃない。 「君の体は思った以上に魅力的ってことで」  なんだか妙な誤解を生みそうなことを言われて、居心地悪く「え?」と胡散臭い目を向けてしまう。 「ほら、アルファって数が少ないから。まぁオメガの方がもっと少ないけどね」 「だからって俺がなったところで……」    なにも変わらない と言おうとしたところで、俺を誘拐した奴らの目的がそれではなかったことを思い出す。  そうだ、俺じゃなくてこの体質を持った人間の量産が…… 「大丈夫かな?」  人間として扱おうとはしなかった言動を思い出して、急に心細くなった。  あのまま連れ去られていたら?  俺はその先で何をされていたんだろうか?   「う……」 「こんなことが起こらないようにと気をつけていたのだけれど、本当に申し訳ない」  そう言うと瀬能は素直に頭を下げて……  親か……祖父でもおかしくない年齢の男に頭を下げられる居心地の悪さに「やめてください」と言うしかできない。 「今までは君の生活を重視しようと言う点から離れて警護させてもらっていたが、申し訳ないがそれもできなくなった」

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