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狼と少年 7
「 」
うめき声を上げることすら諦めたのか、大神は無言のまま大きな手でセキの腰を引き寄せ、千切ってしまいそうなほど華奢な下着に手をかける。
「あっ横!横に結び目があって 」
「知らん」
結ぶ目を解けと言う言葉を無視して下着をずらそうとすると、プツンと微かな音をさせて下着はただのレースのついた紐になってしまう。
「もうっ引っ張ったらすぐ切れちゃうのに」
「こんな脆いものを着てたのか⁉」
「? そうですよ?」
「っ 」
ほんの少し力を込めただけで下着としての体を成さなくなるようなものを履いて出歩いていることに、大神は信じられないとばかりに顔をしかめた。
こんなに脆いのでは、歩いているだけでも下着を落とす可能性も出てくると言うもので……
そんな無防備さに苛立ちを感じて大神の表情はますます険しさを増して行く。
「大神さんは、履いてない方がいいですか?」
「なんでそうなる」
「大神さんの好み通りにしたいからです!」
「下着に装飾性は求めていない」
「大神さんはいつもシンプル黒ボクサーですもんね」
愛想も何もない素っ気ない下着を思い出して、セキはちょっとだけつまらなそうなそぶりを見せる。
「たまにはビキニとか、ジョックストラップとかストリングスとかも ひゃっ」
似合いそうな下着を思い描いてだらしない表情になったセキの尻をぺちんと叩き、大神はなんの許可も取らずに柔らかな双丘の奥に指を伸ばした。
人の体からは感じないはずのカツンとした人工的な硬さの物体を探り当て、かりかりと引っ掻くように触れる。
「あっやっ やぁっ!」
「取れと言ったのはお前だろう」
「ゃっそうなんですけどっそうじゃなくてっ」
愛液で濡れたオモチャを引き抜こうとする手から逃れるように、セキの腰が逃げる。
その度に剥き出しになった股間がぷるぷると震えるけれど、大神は意に介した様子はない。
逃げる尻たぶを掴んでオモチャを引っ張ると、膝の上の体がひくりと跳ねて途切れるような喘ぎが漏れる。
「ち ちがぁ ぁんっ」
「何が違う」
「もっと、っ 苛めながら ひゃあ゛っ!」
腹の奥から響いたとちゅ と言う音に応えるように短い悲鳴が上がった。
ヒク と薄い腹が波打ち、主張してぷるぷると震えていた先端から白い液体がこぷりと溢れる。
「あ ぁ゛……⁉お、おおが ひゃ んっ」
「どうした?苛めながら がオーダーじゃあないのか?」
オモチャを握る大神の手にたらたらと愛液と精液が伝い落ちて行く。
「こんなあっさり達するなら、苛める間もないのだが?」
「ち がぁ っ」
真っ赤な顔をしながらいやいやと首を振るセキの股間から、またくちゅっと水音が上がる。
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