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狼と少年 8
「ぅ、うううっ、まだ まだイってない、です」
悔しそうに言いつつも軽くイった余韻にセキは震え続ける。
「コレは?」
びくびくと揺れる性器の先端から白く濁る液体を掬い、セキに見せつけるように指先で捏ねくった大神はからかうような笑みを浮かべた。
男らしい太い指の先で、自らの精液が擂り潰されるのを見たセキは言葉を失って羞恥に項垂れる。
「み、 」
「なんだ?」
「ミルクですっ!大神さんがやらしいオモチャでオレのま〇この中のメススイッチ突くから!ちょっとだけ漏れちゃったおち〇ぽミルクですっ!」
至近距離で叫ばれて、さすがの大神も顔をしかめた。
「熱くて、ぶっとくて、オスの臭いする大神さんの生ち〇ぽでっおあずけにされてた奥に、ズコズコしてっいっぱいいっぱい大神さんのせーえきに犯されながら出したかったのにっ」
「おい」
「改造ちん〇んでけつま〇こから溢れるくらい種付け っ」
ぎゅっと大きな手で口を押さえられ、セキの言葉が途切れる。
そうすると先ほどまでわんわんとした音を拾っていた耳が静けさを取り戻して、息を詰めたくなるような空気になった。
「この部屋は、寝室ほど防音じゃあないぞ」
「⁉」
呆れたような言葉にもごもごとセキが返事をするが、大神の分厚い手に遮られてその言葉が出てくる気配はない。
「んー!」
「なんだ」
「ぷはっ!なんで防音じゃないんですか⁉」
「必要がないからだ」
「あ、あるじゃないですかっ今日みたいなことだって 」
「仕事中にすることじゃあないだろう」
至極真っ当に返されて、セキは決して堅気には見えない男を眺めまわす。
ともすれば女を侍らせて高級車を乗り回し、昼から酒でも飲みそうなのに……とセキは胡乱な視線を向けた。
「人生ナニがあるかわかりませんよ?」
「そうだな」
「でしょ?ですから 」
「満足したなら降りろ」
言葉を遮られ、今にも膝から降ろされそうな気配にセキは慌ててしがみつく。
「ま、満足してないですっ!……大神さんもじゃ、ないんですか?」
長い睫毛に縁どられた瞳にねだるように見上げられ、大神は辺りに散らかった書類を睨むように見渡す。
セキが来るまでに処理したものも未処理のものもすべて混ざってしまい、幾枚かは皺が寄ってしまっている。
煙草でも咥えていればそれに紛れて溜め息の一つも吐くことができただろうに と、大神は顔をしかめた。
伸ばされた手が飴色の天板を引っ掻く。
それを追いかけるように嬌声が上がり、粘つく水音がそれを覆い隠すように響いた。
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