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赫砂の失楽園 94
人前で肌を晒すのも、空気に肌が触れるのも初めてではないというのにどうしてだか羞恥が巻き起こる。
「ハジメは美しいな」
その言葉で、アルノリトの目に晒されているからだ とわかった。
この男に見つめられているから恥ずかしいし、同時に体が熱くなる。
「 っ……、 」
返す言葉も見つけられないまま、恥ずかしさから逃げるように体をずらしてアルノリトの服を引きはがす。
興奮しながらもギリギリの理性でオレの行動を見守ってる瞳は、熱で潤んで煌めいている。
それはやはりあの砂漠と同じで、この瞳に見つめられたことは生涯忘れることはできないだろうって心が納得した。
絡められて、囚われて、きっと一生離れることができない。
わかっている。
「ハジメ……」
恥じらいながらオレを見て、乞うように名前を呼ぶ姿が愛おしい。
わかっているんだ。
オレはもう、この男のことが大切で仕方がないんだって。
「アルノリト」
肌の近くで名前を呼べば、こらえているのかぎり と歯の鳴る音がする。
それを愛らしいと感じながら、熱くそそり立つそこに口づけた。
柔らかいのに張りのある先端を唇で丁寧に食み、たっぷりの唾液を絡めながら舌で丹念に舐め上げる。
浮く血管もくびれも、少し中央が膨らんでいる形のそれを丁寧に舐めて、足りない部分は手で慰めた。
アルノリトの濃い匂いとオレが感じるはずのないフェロモンに頭がくらくらしそうだった。
ぷちゅぷちゅとこねくるように鈴口を苛め、張りのある玉を優しく揉みしだく。
「 ────っ」
先走りの苦みを美味いと思った時、耐え切れなくなったのかアルノリトの手がオレの髪を梳いた。
ぶるぶると震えて、今にも思うままに行動してしまいたいと言うのを見え隠れさせながら、ねだるようにオレに触れてくる。
覗き見るように見上げたアルノリトは今にも雫を零しそうなほど目を潤ませて、目元を赤くして唇を噛み締めていた。
ぎゅっと苦しくなる胸をごまかすように、口を大きく開いて一気に根本まで咥え込む。
「ハ っ ────っ!!!」
喉の奥を突く衝撃に耐えながら、ぎゅっと締めるようにして刺激する。
跳ねるようにびくびくと震えてそれでなくとも大きなアルノリトのモノの質量が増して……叩きつけるように出された精液は喉を潤すなんて言葉とは真逆の粘っこく絡みつく、濃い臭いを放つものだったのに、どうしてだかそれが体に入って行くのが嬉しかった。
「ん゛っ、んっ」
溢れそうになるほどの量。
噎せそうになりながらなんとか飲み下し、荒く息を吐くアルノリトを見る。
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