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破瓜の儀式 4

「葵。そんなにも僕のを見つめて。そんなにもこれを挿れて欲しいの?」 「ち、違う·····っ」 「そんなにも欲しいなら挿れてあげる」 「だから、ちが·····っ、──やぁっ!」 指を引き抜いた萎みに宛てがうと、ゆっくりと沈めていく。 指なんかより比じゃない質量に痛くて怖くて、出して欲しくて、首を振って抗議してみせるものの、兄は無視をし、葵人の膝裏を抱えつつ、どんどん挿れていく。 「ぁ·····あ·····っ·····」 小さく呻き、額から汗が流れ、痛みを堪える。 いつまでそうしていただろうか、葵人にとっては永遠ともいえる時間に思えた中、「全部、挿入(はい)った」と長いため息を吐いた兄の言葉により、これで解放されると淡い期待をした。 しかし、それは本当に淡い期待だけで兄の口からとんでもないことを言われる。 「儀式はこれからだ。今からすることが終われば儀式は終わる」 「な、なにが·····っ!」 葵人の疑問に答える余裕もないのか、兄はそのまま腰を振り始める。 探るかのようにゆっくりと動かしていた腰はやがて、興奮してきたのか、植え付けるかのように段々と激しさを増していく。 それに合わせて、葵人は悲鳴にも似た嬌声を上げてしまった。 自分の声が恥ずかしく、すぐにでも口を塞ぎたいが、塞ぐ為の手が自由を奪われ、自分の意思とは関係がなく、兄の腰の動きに合わせて、喘ぐ。 「やっ·····だ·····ひぁ·····あっ·····ん」 このままだと本当に次こそは·····! 出したい。気持ち良くなりたい。でも、兄の前では出したくない。だけど、もう·····っ! 「出そ·····っ! 葵、出すよ·····っ」 「やぁっ! な、·····あっ!」 どぷりと、兄のモノから熱いものが葵人の中へと勢いよく出される。 男だから分かった。同時に自身からも吐き出された、精液だと。 どうして、本来ならば排泄する場所にそれを出すだなんて、これじゃあまるで··········。 やっと出されたこともあって、ぐったりと布団に身を委ねた葵人は視界が滲む中、荒く息を吐いている碧人と目を合わせる。 身を屈め、頭を撫でながらうっとりとした目で見ていた。

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