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風呂で想像していたこと 2
自由になっている自分の手で思う存分出したい。だが、こういうことも絶対、兄を怒らせてもっと激しい責めをされる可能性が大きい。
シたい。シたい。シたい。
予想出来ない動きに責められ、頭の中ではそのことしか考えられなくなり、本人の気付かぬ間に腰を緩く動かしてしまっていた。
そのことに気づいたのは、晒していた兄の勃っていたモノに当たった時。
腰を動かしていたこと、当たったことに恥ずかしくなり、動くのを止め、固まっていた。
「身体は素直なようだね。出したいなら、出させてあげる。でも、さっき何を想像していたのか、葵の口が素直に言うまで、出させてあげない」
「え··········」
ショックだった。
だから、半身もあんなにも勃っていたのに、花が枯れるように萎れていた。
さっき思っていたことを言わないといけないなんて。
そんなの恥ずかしくて言えない。
「ほら、早く言わないとずっとこのままだよ。けど、僕はこのままでもいいんだよ。葵の白くて綺麗な裸をずっと見ていられるのだから·····」
「ひゃあっ!」
葵人の肌に顔を近づけたかと思えば、舌先で乳首を舐めたようで、思ってもみなかった行為に過剰に反応し、葵人の嬌声が風呂全体に響き渡る。
それを皮切りに、兄は円を描くように舐めたり、時には赤ん坊のように吸ったりしつつ、後ろの責めをし出す。
「やっ、あっ、吸わ、やぁ! んっ、んん!」
自分の声が反響するのも恥ずかしく、下唇を噛んでどうにか声を出さないようにしていたが、それを目敏く気づいた兄が空いていた手を触っていなかった乳首を摘んだことにより、思わず声を出してしまう。
三点も同時に責められているため、また素直に勃っていることに気づいたのと同時に、このまま責められ続ければ達することができるのではないかと思い至り、勃ってないことを気づかない素振りをして、兄からの責めを耐え続けていた。
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