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出会いたくなかった 1

まさか、同級生にこんなみっともない姿を見られてしまうだなんて。 兄が尻を撫で、その触り方にむず痒さを覚え、「ただいま。愛しい葵。いい子にしてた?」と言って唇を重ねるのを意識を飛ばしそうになりつつも、そう思った。 挿れられているモノのスイッチが切られ、宙から降ろされ、そのまま横抱きをされると、あの部屋の中へと入る。 布団がある側とは反対側の柱の前に背を向かせて降ろされると、腰の縄を柱に、前にした両手首と臍辺りに縛り、繋げた。 この状態にされたということは、兄のお遊びという名のお仕置きが終わり、ご飯の時間だという合図。 不自由にされてからされ続けた行為に、分かってきてしまっていた。 こんな非日常慣れたくはないのに。 そう思い、下がっていた目線を顎に置かれていた兄の手によって、無理やり向かされる。 「どうしたの、葵。そんな浮かない顔をして。僕のお遊びが足りなかった?」 「え、あ、ううん。全然、全く! そうじゃ·····ない、けど」 「けど?」 僕の同級生が来たの。 自然と言いかけた言葉を飲み、不自然に途切れてしまった言葉の続きを何を言おうか必死になって考えていた。 少しでも待たせると兄の機嫌がすぐに変わってしまう。 昔の兄はこんなでは無かったはず。 一体何が兄をそうさせてしまったんだろう。 少し悲しさを覚えつつ、つっかえながらも言ったのは。 「や、やっぱり、足りない。僕ともっと遊んで」

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