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春の誕生日と儀式に。21

横抱きをし、布団に向かう間でもたくさんのキスで愛を深め、丁寧に葵人を布団の上に下ろした時は、キスをしながら、帯を解き、長襦袢を脱がしていく。 この格好といい、兄の格好といい、二人は碧衣らが来る前に挙式を挙げていたことが分かり、葵人の花嫁姿を見たかったなと後悔していた。 よっぽど顔に出ていたらしい、「どうしたの?」と慰めるように頭を撫でながら、潤んだ目で見てきた。 「·····あ、いや·····葵人の格好からして挙式を挙げていたんだなと思って、葵人の花嫁姿を見たかったなって」 「ふふっ、西野寺君、可愛いね」 「可愛い·····?」 「うん。そこまで思うような人だったんだなと思わなかったから、余計に。だけど、改めて西野寺君とするのもいいかも」 「葵人、それって·····っ!」 わざと葵人は唇を塞いだ。 言葉の続きを言おうにも隙間なく唇を重ねてくるため、しょうがない今はこの行為に集中しようと、受け入れながら、肌襦袢を脱がす。 首輪がより映え、これはこれでいいと思ってしまいそれをそのままに、男にしては膨らんでいる小さな胸、そしてその下の下腹部に目を疑った。 中心部から碧衣から見て右側の下腹部を辿り、左胸を囲むように薄ピンクの蔦のようなものが葵人の綺麗な肌に刻まれていた。 ところどころ桜の花びらのようなものも刻まれていることから、これは桜の刺青なのだろうかと、どうしてこのようなのが刻まれているのだろうと、その蔦を指先で伝う。 それが今の敏感になっている葵人にとっては、過剰に反応するきっかけとなってしまっていた。 「はぅっ! それ、きもちいいっ、もっと!」 「こう、か?」 「あぁっ! イ、っちゃう! イくぅっ!」 そう叫びと共に腰を大きく上げ、先端から白濁したものが吹き上がる。 葵人の腹部に、布団に、そして、碧衣の服にぱたたっと飛び散る。 恍惚とした表情を浮かべている葵人にゾクッとし、ズボンを下ろそうとした直後、瞬間青ざめた葵人が慌てて上半身を起こし、「勝手に出して、ごめんなさいっ」と葵人にしがみついた。 「許可なしに出してしまって、ごめんなさい! どんな罰も受けますから、どうか·····っ」 「葵人っ!」 葵人の肩を掴んだ。 途端、我に返った様子の葵人が、「西野寺君·····」と今にも泣きそうな表情で見つめてきた。 「西野寺君は、怒らない·····?」 「怒るわけがないだろう。葵人がそれで気持ちいいと思うのなら、そうするだけだ」 「·····ありがとう」 「·····ああ」 ぼふっと胸に体を寄せた葵人を優しく抱きしめ、少し落ち着いてきたであろうタイミングで、後ろに指を挿れようとした。

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