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周期について 2
そうして、今。
顔を歪め、腰をさすりながら罪悪感に胸が締めつけられそうになった時、障子が開かれる音が聞こえた。
ふっと、顔だけをどうにか動かして見ると、西野寺がそこに立っていた。
「はよ」
「おはよ·····」
気まずさで挨拶を小声で返す形となった葵人に、「やっと、普段の葵人に戻ったようだな」と良かったと言わんばかりに笑いかけられた。
「やっと·····って?」
「あ、·····あぁ、今回は三日だったな」
「三日·····」
口が滑ってしまったというような口調の西野寺に、問わずとも分かっていたこと。思わず訊いて、少しばかりショックを受けていた。
意識のある葵人の感覚では、昨日だと思っていたのに。
いつものことだが、この感覚には慣れそうには無かった。
と、そこで葵人はハッとした。
そんな状態の葵人を西野寺は相手してくれていたということを。
「あ、西野寺君、身体の方──·····っ!」
西野寺の身体のことが心配で、それが先になってしまい、その間、自身が腰を痛めていたことを一瞬に忘れたために、背筋を伸ばした、ほんの少しだけで、激痛が走った。
「葵人っ!」
すぐさま駆け寄ってきた西野寺は、葵人の腰に添えられていた手の上にかざすように添えてくる。
そのさり気ない優しさに嬉しく感じていた。
「腰、痛いのか」
「う、うん。でも、大丈──」
「大丈夫じゃねーだろ! 痛い時は痛いって言え!」
「··········っ」
眼前に広がる剣幕した顔。
怒られ慣れてない葵人は完全に委縮してしまい、涙ながらに、「·····ごめんなさい」と俯いて、小さく呟く。
その姿を見て、我が返ったらしい西野寺は、「·····謝って欲しいわけじゃ·····」と気まずそうにぼそぼそと言った。
「·····とりあえず、横になってろ」
小さく頷いて、身体を支えてもらい、ゆっくりとした動きで横になろうとした時。
後孔からつーっと垂れるような感覚を覚えた。
この感覚は。
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