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周期について 6

「葵人様の場合、重たいようですからね。今回もお薬を飲んでおきましょう。痛みが和らぎますしね」 「はい。少しでも日常生活を送りたいですし」 起き上がらせてくれた福井から薬と水が入ったコップを受け取りながら答えた。 ただでさえ、いつ終わるか分からない発情期のせいで、一ヶ月のうち何日、何事も無く過ごせるのか分からない生活を送っているのだ。一日だけでも、穏やかに暮らしたい。 少しでも女中らの迷惑にならないようにと。 口に入れた薬を水で流し込んだ後、福井にコップを返し、支えてもらいながら寝かせてもらった。 「そういえば、どうしたら来ることが分かってきますか」 ふいに疑問に思ったことを口にする。 「そういったアプリや、カレンダーなどに記入して予想していくのです。葵人様はまだ安定していないようなので、確定ではありませんが」 「カレンダー·····」 障子の脇に置かれた文机の上に飾られているカレンダーをちらりと見やる。 ちなみに携帯端末は、学校を行かせてもらえなくなってから持たされておらず、改めて西野寺に、「何かあったら連絡して欲しいから」と持たせてくれようとしたが、「外には出れないし、兄のことを思い出すかも」と理由を付けて持たずにいた。

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