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周期について 7

「スケジュール帳の方が、断然良いかもしれませんね。後で買いに行ってきますね」 「はい·····すみません·····」 しゅん·····と眉を下げた。 兄に部屋に閉じ込められて以来、外に出ることが怖くなってしまい、今も主に西野寺と共にではないと、一人ではためらってしまう。 そんな葵人に福井は、同じように、だが、笑みを含ませた。 「葵人様、遠慮をなさらずに。分からないことは不安になります。ですから、私になんなりと仰って下さい。それと出来る限り、碧衣様に言えそうなことは碧衣様に」 「西野寺君·····?」 どうしてそこで西野寺の名が出るのだろう。 首を傾げていると、福井はふっと笑う。 「碧衣様、今までは全く人に興味がなかったようなのですよ。というよりも、人を避けていたといいましょうか。とにかく、お付きの黒岩さん以外には、分厚い壁を作って、私たち使用人の名前を呼ぶことはおろか、目を合わせることもありませんでした」 「そうなのですね」 脳裏に浮かぶのは、わざと外で縛られた時に西野寺に会ったこと。 それまでは周りの人の噂と、見た目の雰囲気から近づきがたい印象を受けていたが、きっかけはともあれ、話してみると口調は荒いものの、端々と優しさが出ていたので、福井の話からせめてそういった人には優しく接しているかと思っていたから、驚いた。 「ですが、葵人様と出会ってからは、ガラリと人が変わったかのように、私たちを名前で呼んでくださったり、そして、葵人様の話になりますと、口数がそれはもう驚くぐらい多くてですね。葵人様が何をされているか、好きなもの、仕草、自分の名を呼ぶ時の嬉しそうな声、それと一緒に見られる笑った顔が何よりもお好きだと。ですから、それぐらい碧衣様にとって葵人様は愛おしいぐらい大切な存在になっているのです」 「大切な·····存在·····」 頬が熱くなるのを感じた。 「あらあら」とくすくす笑う福井から逃れるように、布団で顔を半分ほど隠す。

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