29 / 178
明けない夜***6
「ごめん、なさい……」
自分はなんと役立たずで愚かな生き物なのだろうか。
「ごめんなさい」
マライカの小さな胸が罪悪感に蝕まれる。
そもそも自分なんて生まれなければ良かった。
そうすれば、両親はいつまでも健在で幸せに暮らせただろうに……。
胸が痛い。
生きていることが辛い。
心臓が押し潰されそうだ。マライカは声を殺して泣き続けた。
《明けない夜・完》
ともだちにシェアしよう!
fujossyは18歳以上の方を対象とした、無料のBL作品投稿サイトです。
29 / 178
ともだちにシェアしよう!