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仕組まれた出会いと策略。***5

 次から次へと繰り出される鞭はマライカの剥き出しの肌を打ちつける。マライカは鞭から逃れるべく腹這いになって背中を丸め、ただただ夫ダールの怒りが治まるのを耐え凌ぐしかない。当初は鞭による鋭い痛みはやがて消え、何も感じなくなる。そうなれば、頭を丸め、無防備な姿を晒す自分の姿を見下ろすダールとヴァイダの屈辱的な視線がマライカを打ちのめしていく……。  やがてマライカの悲鳴が消えると、ダールは横腹を蹴って仰向けにさせた。彼の足がマライカのみぞおちを踏みつける。骨の軋む音がマライカのうめき声と共に発せられる。  その声に、ますます怒りを募らせるダールは口を開いた。 「マライカ……儂の怒りはこんなものでは済まないぞ……」  ドスの利いたダールの声がマライカをさらなる地獄へと突き落とす。  マライカの脳裏に両親の姿が過ぎった。  自分だけならまだしも、自分の所為で両親までもがダールの怒りに触れているかもしれない。  そもそもマライカがハイサムのアジトから逃げることを決意したのは、両親がダールの手によって拘束されたとヴァイダに告げられたからだ。  ターヘルの口から聞かされたファリスの身の上話を耳にした後では、ヴァイダの告げられた内容が嘘だとはマライカには到底思えなかったのだ。  自分のことはいい。盗賊に囚われ、ヴァージンを奪われたのはマライカの落ち度。父親が盗賊に襲われ、奪われた積み荷の肩代わりをしてくれたダールには恩がある。

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