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第33話
4ー5 最古の魔王ですか?
「もう、それぐらいで勘弁してやってください、ルシフェル様」
アザゼルさんが俺を影の帳から救いだしてくれた。
俺は、ぐったりとアザゼルさんの腕の中に崩れ込んだ。
全身が。
甘く痺れて。
俺は、体の奥が開かれて何かが溢れてくるのを感じていた。
「ぁっはっ・・」
熱い。
まるで、体の内側から炎で炙られているようだった。
「苦しいか?セツ君」
アザゼルさんが俺を抱き止めてきいた。
俺は、頭を振った。
「大丈夫です、アザゼルさん」
「大丈夫なわけ、ないよね?」
声の主が笑った。
「君の体を少しだけ弄らせてもらったよ、セツ君」
「な、んで?」
俺が熱い吐息を漏らすと、影は、にやりと笑った。
「君の体を魔王仕様に改造した。君は、もう魔王の精なしには生きられない」
はい?
俺は、信じられないことをきいたような気がしていた。
「ほら、アザゼル。楽にしてやりなよ」
「あなたという人は」
アザゼルさんが俺を抱えあげてデスクの横に置かれている大きなソファへと座らせてくれた。
「ちょっと我慢しててくれ、セツ君」
「んんっ!」
アザゼルさんが俺の唇に噛みついてきた。
熱い舌を絡ませられ、俺は、口中を犯された。
「あっ!」
俺は、アザゼルさんにキスされてそれだけで達してしまった。
「大丈夫か?セツ君」
アザゼルさんに抱き締められてそのたくましい胸にしがみついて俺は、目を閉じて。
涙が滲んできて、止まらなくって。
俺は、恥ずかしさで震えていた。
アザゼルさんは、俺の髪を優しく撫でながら、生活魔法で汚れてしまった俺の体をきれいにしてくれた。
「ぅうぇっ、ぐすっ・・」
泣きじゃくる俺をアザゼルさんはすっぽりと包み込んで赤ん坊をあやすように優しく囁いてくれた。
「大丈夫だ。セツ君、もう誰にも君を泣かせるようなことは、私がさせない」
しばらくして俺が落ち着いてきた頃には、あの影は姿を消していた。
「あいつ、は?」
俺が問うとアザゼルさんは答えた。
「あれは、最古の魔王だよ。次代の魔王の母となる君を確かめにきたんだろう」
はい?
俺は、ひきつった笑みを浮かべていた。
何を確かめにきたんだよ、何を!
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