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第75話

 8ー7 レベル99の聖母ですか?  俺たちは、アザゼルさんに外出の許可をもらって翌日から出掛けることにした。  俺とクーランド、グレイしア、それにアルバートおじさん。  俺たちは、ます、冒険者ギルドを訪れた。  冒険者ギルドは、魔王連合ギルドのすぐ近くにあった。  いや、近すぎっしょ?  魔王と勇者がこんな側でいいのってぐらい、ご近所さんだった。  しかも、俺たちのことは冒険者ギルドにもしられていたらしく、受け付けにいくまでに何人かの冒険者に俺は、絡まれそうになった。  「あれが、魔王の・・」  こそこそと囁く声に俺は、頬が熱くなった。  アルバートおじさんがぽん、と俺の肩を叩いた。  「初心者の受付は、あっちだ、セツ」  アルバートおじさんは、俺たちをカウンターの端のきれいなお姉さんがいるところへと案内した。  「冒険者登録を」  「かしこまりました」  長い栗色の髪が美しいそのお姉さんは、俺たちに告げた。  「では、1人につき20ジーズ、4人で80ジーズ必要になります」  はい?  俺は、ハトマメだった。  ええっ?  冒険者登録って無料じゃないんですか?  俺は、ちらっとアルバートおじさんの方を見た。  アルバートおじさんは、受付のお姉さんに言った。  「俺は、もうステイタスカードをもっているから、こいつらの分だけでいい」  お姉さんは、頷くと俺たちに尋ねた。  「登録料は、ギルドが立て替えて後に返していただくことも可能ですが、いかがされますか?」  「立て替えで頼むよ」  うん?  俺は、そこはかとなく嫌な予感がしていた。  最初から借金かよ?  だが、アルバートおじさんは、笑顔で俺たちに告げた。  「大丈夫、だ。俺たちならすぐにこの程度の借金は返せるさ」  ほんとに?  俺たちは、それぞれステイタスカードを作成してもらった。  一枚の銀色のタグへとそれぞれ血を一滴滴らせる。  すると、タグに各々のステイタスが表示されるのだった。  それによるとクーランドは、土魔法のスキルを持つレベル4の戦士。  グレイしアは、光魔法のスキルを持つレベル3の僧侶。  俺は、というと。  「ええっ?」  ギルドのお姉さんが困惑したような表情を浮かべた。  「加護持ちの方ですね?」  俺のタグは、何も表示されなかった。  お姉さんは、奥へと入っていくと普通のタグが何枚か連なったものを持ってきた。  「これで、もう一度、お願いします」  俺がもう一度、一連の動作を繰り返すと、今度はタグに文字が浮き出てきた。  それによると。  女神の加護を持ちし者  から始まって、次々とスキルが浮き出してきた。  それは、たいていはどうと言うことのないスキルばかりのようだったが、お姉さんが言うことには、いくつかは、すごいユニークスキルがあるらしい。  「この、スキル『ビッチ』とか、初めてみます」  ああ、そうでしょうね!  俺は、恥ずかしくって早くお姉さんの手から自分のステイタスカードを取り戻そうとした。  が、興味津々のお姉さんは、なかなか渡してはくれなかった。  「すごい!鑑定スキルもありますね」  はい?  俺は、驚いていた。  あの女神は、いろいろなスキルを付与してくれたけど、そんなものまでくれていたんだ。  「ほんとにすごい!レベル99の・・聖母?」  

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