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第94話

 10ー5 試してみましょう。  俺が部屋に入っていくとラミーさんは、ベッドの脇にあるアンティーク調の椅子に腰かけて俺を待っていた。  「来たね、セツさん」  俺は。  ラミーさんの前へと歩み寄った。  ラミーさんが俺の手をとり口づけた。  「さあ、始めましょうか」  「はっんっ・・」  ラミーさんは、俺指を口に含み、ちゅうっと吸った。  それだけで、俺は、もう、感じていた。  ぞくぞくとする震えが俺の体を這い上がる。  俺は、体の奥がきゅうっと捩れる感覚に両足をぎゅっと閉じた。  俺の体は、この数週間の間にアザゼルさんに作りかえられていた。  俺は、ぎゅっと眉をひそめて唇を噛んだ。  俺は、性奴隷、だ。  すべての魔王たちのための聖母だ。  その宿命からは逃れられない。  俺は、覚悟を決めて羽織っていたローブを下へ落とした。  一糸まとわぬ俺の姿に、ラミーさんは、感嘆の吐息を漏らした。  「これは・・美しい」  そんなわけがないだろ!  だが、俺は、ラミーさんが本心からそういっていることがわかっていた。  俺の腹は、少し丸みを帯びてきていた。  妙にぽっこりとした下腹は、醜くこそあれ、決して美しいなんてことは、ない。  それでも、ラミーさんは、俺の体を見てそう言った。  ラミーさんたちにとっては、俺は、絶対的な存在だ。  俺は、魔王にとっての唯一無二だった。  ラミーさんは、俺の動きをじっと見つめていた。  俺は、ごくりと唾を飲んだ。  ラミーさんは、俺のことをただ魅せられた様に見守っている。  「さあ、俺のことを抱け、魔王」  俺は、ラミーさんに命じた。  魔王の未来のために、俺を最強の魔王にするために。  ラミーさんは、俺の前に跪くと俺の下腹に口づけした。  「あなたのお望みのままに」  ラミーさんは、俺をそっと抱き上げるとベッドへと運び横たわらせた。  そして。  俺の両足を開かせるとその間に体を入れて俺の上へと覆い被さってきた。  「おかわいらしい」  ラミーさんは、俺のものに触れると指を絡ませた。  「もう、こんなにも濡れている」  「いや、それは、風呂あがり、だから」  俺が恥ずかしさに顔をそらして言うと、ラミーさんは、にやっと笑った。  「では、試してみましょう、セツさん」  

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