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第100話

 10ー11 長い夜  話がすむと、俺たちは、向き合ってお互いの服を脱がせていった。  ロースさんは、俺の下履きを脱がせるとくん、と匂いを嗅いだ。  俺は、恥ずかしくって顔をそらせた。  「それ、も、見ないで」  「なぜですか?」  ラースさんは、なおもくんくんと俺の吐精している部分に顔を近づけて匂いを嗅いだ。  「とても、甘い匂いがします。セツ様の匂いです」  「あっ!」  ロースさんは、俺の裸の下腹に口づけた。   「過去御無礼いたします、セツ様」  俺は、ロースさんに中心を暴かれ、そ精で汚れた場所を口に含まれて甘い呻きを漏らした。  「あっ、そんな、吸っちゃ」  ロースさんの大きなごつごつした手のひらが、俺の尻たぶを押し開き奥へと触れてきた。  俺は、ちゅぷっと指先でそこを弄られて膝を折った。  ラースさんの背中に手を回して、俺は、がくがくっと震えながら、また極めていた。  「あぁっ!出る!出ちゃうっ!」  「出してください、セツ様」  俺のものを咥えたままラースさんが応えた。  俺は、我慢できずにラースさんの口中に精を放った。  「っ!」  ラースさんは、俺の吐いたものを飲み干すと、一滴も残らぬように吸い尽くした。  立っていられなくなった俺を抱え込むとラースさんは、そのままベッドへと運んだ。  そして、うつ向かせた俺の腰を持ち上げると、そこを開いて奥のすぼまりへと舌を這わせた。  ぴちゃぴちゃという淫音が聞こえて俺は、いたたまれなくって顔をシーツに押し付けて堪えていた。  「はっ・・んぅっ!」  ラースさんの分厚い舌が俺の入り口を拡げていくのを感じて、俺は、びくん、と体を跳ねさせた。  「あぁっ!」  「痛くはございませんか?セツ様」  ロースさんは、俺の後ろを解しながらも俺の太ももやら尻やらに口づけを落とした。  俺は、ラースさんに与えられる快感に酔っていた。  それは、優しくも切ない感覚だった。  「あっ・・も、大丈夫、だから」  俺は、顔をシーツに押し付けたままねだった。  「もう、入れて・・」  「セツ様!」  ロースさんは、俺を抱え上げたかと思うと、膝の上に座らせた。  そして、俺のラースさんの唾液でしとどに濡れた場所に熱い昂りを押し当てた。  「失礼いたします、セツ様」  「あぅっんっ!」  ロースさんの太くて固いものが俺の体を指し貫いた。  一瞬、その圧迫感に呼吸が止まった。   俺は、懸命に空気を求め喘いだ。  「あっ、あっ、も、だめっ!」  ロースさんは、俺の様子を伺いながら下からゆっくりと俺を突き上げ始めた。  思わず、声が漏れる。  それは、長い夜の始まりにすぎなかった。  俺は、疲れ果てて気を失うまでこの熊のような魔人に抱かれた。

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