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第150話

 14ー7 スキルの秘密ですか?  俺は、スィラが部屋を出ていくと、1人で考えた。  これから、どうするか?  「ステイタス」  俺は、自分のスキルで役立つものがないかと思った。  だが、あのスマホ女神のくれたスキルは、こういうときに役立ちそうなものがあまりなかった。  「まったく、使えねぇな!あの女神もどきが!」  俺は、1人悪態をついた。  「誰が使えないんですか?セツさん」  不意にスマホ女神の声が聞こえた。  「こういうときのために、あれがあるんじゃないですか、あれが」  「あれ?」  俺がきくとスマホ女神がどや顔で俺をちらっと見た。  「スキル『ビッチ』です」  ああ。  俺は、ぽん、と手を打った。  唯一、俺の持つスキルの中で最強最悪のスキル。  俺が抱かれた魔王たちの力を共有できるというものだ。  このスキル『ビッチ』なら、賢者エイダスとでも戦えるだろうな。  「それって、『正解』?」  俺は、スマホ女神にきいた。  「なんか、嫌な予感がするんだけど」  「気のせいですよ、セツさん」  フローディアは、罪の欠片もない笑顔で俺を見つめていた。  「まあ、確かに、少し使いにくいスキルではありますが」  「少し使いにくい、だと?」  俺は、スマホ女神が俺から視線をそらすのを見つめていたが、口を開いた。  「どういうこと?」  「いえ、特にはお伝えすることはありません」  しれっと答えるスマホ女神。  俺は、スマホ女神のことを睨み付けた。  「なんか隠していることがあるなら、さっさと吐け!」  「・・ほんとに、何も」  「嘘つけ!」  俺は、フローディアを冷たい目で見つめた。  「お前がそういう態度をとるときは、必ず何かあるときだ!吐け、全部、ゲロしちまいな!」  「セツさん」  スマホ女神がため息をついた。  「このスキル『ビッチ』は、私が考え出した最強のスキルです。が、たった1つ、弱点があります」  「なんだよ?」  「いや、2つかな?」  スマホ女神が目を泳がせる。  「もしかしたら、3つかも」  「いくつでもいいから、とにかく、吐け!」  俺が促すと、スマホ女神は、しぶしぶ口を開いた。  「このスキル『ビッチ』は、私が考えた対女神用のスキルです。最強無二の技ですが、一度発動すると、レベルは、再び1に戻ります。つまり、セツさんが今まで魔王に抱かれて蓄えてきた魔王の力が放出されてしまうのです」  はい?  俺は、ハトマメだった。  あのレベルは、充填率だったんですか?  っていうか、そんな一撃必殺な技だったの?  「そうですよ、だから、対女神のスキルですから。これで、私は、アルトディアを倒してもらおうと思っているんです」  「一撃で倒せなかったら、どうするんだよ?」  「それは、ありません」  スマホ女神が胸を張った。  「全魔王の力をコンプリートすれば、必ず、アルトディアを倒せます」  はい?  ということは、全魔王と寝ろってことですか?  俺は、恐る恐る女神にきいた。  「 つまり、もし、ここでこの力をつかったら?」  「もちろん、最初からやり直しですよ、セツさん」    

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