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屋台
「恭弥!俺腹減った。早く屋台回ろうぜっ!」
まるで小さな子供のように無邪気にはしゃぐ愁哉に俺は微笑んだ。
「何?恭弥。」
「ガキみたいだなと思ったんだ。」
「うるせっ!良いから早く行こうぜ!!」
「はっ、おまっ、危ないだろ!」
「なら、早く歩けよ。早く早く!」
「分かったから引っ張んなよ。」
本当に小さな子供みたいで思った事は直ぐに言って悪気は無いけれど知らない人が聞いていたら言い過ぎじゃ無いかとか思う。
だから外見はイイのに女の子達が寄り付かない愁哉の事を遠くから眺めて目の保養にしているだけだ。
愁哉を彼氏にする気は無いらしく理由は付き合ったら愁哉の言動に振り回されそうで嫌らしい。
俺的には有難い。
俺は愁哉に彼女が出来たら親友として『彼女が出来てよかった』とか笑顔で言える自信が無い。
「うおっ!りんごあめじゃん。恭弥、好きだろ。」
「好きだけど今はいらない。」
「俺はいちご飴食べたい。」
「腹の足しになるの食えよ。焼きそばとかたこ焼きとかさ愁哉。」
「ゔっ、でも食べたい。」
「分かったから、俺もりんご飴買うからそれでイイだろ?」
「うん!えへへっ、恭弥。好きだよ。」
「ハイハイ。分かったから愁哉。」
愁哉の好きは恋愛対象の好きじゃなくて良い人とかそんな感じで好きだと言っている。
俺はそれでも嬉しかった。
違う好きでも言ってもらえるのが幸せだった。
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