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帰り道
「なんだよ!恭弥が、話しかけたから最後の花火見れなかったじゃないか!」
「わりぃ。来年も来よう。」
「ヴッ・・約束だからな恭弥!!」
「約束だ。」
俺が話しかけたから最後の錦冠が見れなくて怒っていたが来年も来る約束をすると本当に花火の様にパッと笑顔に変わった。
俺が愁哉に告白をしなかったら花火を見れていたんだろうけど抑えきれない感情が込み上げて来て言ってしまった。
愁哉には聞こえていなかったけれど・・・。
「よし、じゃあ俺はこっちだから明日、俺の家で宿題するだろ?」
「うん!明日、アイス持って恭弥の家行くからな!」
「アイスは宿題終わってからだからな!」
「分かってるよ。じゃあ、明日な恭弥。」
「また明日な愁哉。気をつけて帰れよ。」
「恭弥もなぁ〜!」
笑顔で別れた。
また明日なって約束をしてアイスを持って来ると言って帰って行った愁哉。
ちゃんと気持ちを言葉にして愁哉に伝えればよかった。
そうしたら愁哉はいつもと変わらずに俺の隣にいて笑っていたかもしれない。
どうしてもう少しだけ愁哉と話をしていなかったんだろう?
どうして花火なんて夏祭りなんて見に行ったんだろう?
どうして・・・愁哉。
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