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第2話

一ヶ月がたって四季が日本に帰ってからは、しばらく悲しくて泣いてた事もあったんだけど。それからは長い休みでの帰省で日本に行くことと、四季がフランスに旅行で来たりしてたまに会えることがすっごく楽しみだった。    あと、手紙でやり取りするのが楽しかったなぁ。手紙を書きたいがために日本語を一生懸命四季が勉強の為に送ってくれた漫画で楽しみつつ勉強して、ひらがなを練習したんだぁ。会話は四季がおすすめしてくれたアニメで覚えたんだよ。一般的に日常では中々使わないような言葉から覚えていったから、あんまり喋れなかったけどね。    俺への返事に四季も日本語とフランス語が入り混じった手紙を書いてくれたんだよ。最初の頃は何を書いているのか全くわからなかったけど今見返すと少年らしい事がたくさん詰まっていて、とても可愛らしい内容だった。お母さんに怒られた〜みたいなね。いつからか俺たちの拙い文章は俺の中での愛おしい思い出の一つになっているんだ。  ん、何?あぁ忘れてた。つい、うっかりしててね。後悔について聞きたい?ごめんね、今から話すね。      俺は大学を卒業してから日本に来て、幼い頃からの夢だった作家になったんだ。小さい頃から人に嘘とか作り話を話すの好きだったからって理由だけどね。最初は四季と意思疎通出来るのが嬉しくってたくさん話してたいからって有る事無い事いっぱい喋ってた。俺のつくった空想を信じてコロコロ表情が変わる四季が可愛くてそれが見たくていっぱい嘘ついたりね。四季は優しいから人に騙されやすいんだ。それから俺の手紙は空想のストーリーばっかりになってたし。いつしかそれがすっごく楽しくなって、自分のストーリーをもっと多くの人に伝えたくなったんだ。作家を目指したのは四季のおかげだよ。  

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