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第4話

俺は基本的にずっと家にいる仕事だから、ほとんど全ての家事を担当するって無理矢理決めたよ。  せめて分担はしようなんて言う四季に折れてもらって。今までにないくらい激しく主張した。  もう、軽いケンカみたいなものだった。でも仕方ないよね。俺がさり気なく、四季のプライドを傷つけないくらいでのお世話をして、四季に前みたいな健康で明るく毎日笑顔になって欲しかったから。  俺は、何言われても絶対折れる気は無かったけどね。一緒に住むに当たって俺たちは新しいお家に引っ越して、心機一転頑張れるようにした。  俺はね、出来ないことがいっぱいだった。やったことない事もいっぱいだった。それじゃあ一緒に住む意味なんて無いっていっぱい調べて、最初はスクランブルエッグもまともに作れなかったけど、健康的なバランスの良い食事を作って、体重が平均まで戻るように。  万病のもとになる疲れが取れるようにマッサージも出来るようになった。足ツボの効果でさえわからなかったけど。毎日練習して、スピリチュアルなこととかもたくさん調べた。  俺は毎日散歩で神社まで行って神様に願った。 「四季が昔のように笑いかけてくれますように」  って。それまで信じていなかった神様にまですがったんだ。  ぐっすり寝て疲れがとれるように寝室にはアロマをたくようにして。視覚でも癒やされるようにリビングに観葉植物を置いた。最初はゴロゴロ音に癒やし効果のある猫にしようかと思ったけど、植物と同じように癒されるペットには好みとかアレルギーとかがあるからね。  うん、そうだね。自分でも良いお嫁さんになれそうって思ってるよ。ふふっ。  

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