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第13話

「気色悪いわぁあーーー!このボケがぁぁあーーーーっ!!!」 弟相手にそんな気になれるかと、優一は怒鳴り叫ぶと同時に咲也の胸倉を掴んで巴投げをキメた。 ドシーンっと、ベッドヘッドに体を打ち付けては痛みに悶絶する弟を兄は一瞥する。 「アホなことやってないで、サッサと帰れ。お前の変態さには付き合いきれん」 ベッドから起き上がって再びソファへ腰掛けると、優一はガシガシ頭を掻きながらテレビを付けた。 「兄様〜」 体を起こし、咲也はつれない兄の機嫌を取るようにパタパタと近付くと懲りずに隣へと腰掛けた。 「我儘言わないから今夜泊めて下さい」 「無理。つーか、やだ」 即決即断され、咲也は唇を尖らせた。 「白木綾人が来るからですか!?」 「それもある。っつーか、お前キモいんだよ。俺、お前の兄貴だぞ?血が繋がってるって知ってるよな?」 「知ってますよ!髪も目の色も似てますし!!俺の幸せチャームポイントです」 眼鏡を少し下げて嬉しそうに笑う咲也に優一は重い溜息を吐いた。 「じゃあ、100回は軽く言ってきたけど、もう一回念の為に言っとく。……俺は近親相姦とかマジで無理だし、何より男は綾以外抱く気はない。っつーか、無理!勃たない。分かったか!?」 「媚薬使って目隠ししたら絶対大丈夫ですよ!俺に任せて下さい!!」 手を握り締めてきては奮起する弟に優一が気色悪いわ!っと、その手を振り払った。 「サッサと帰れ!この変態っ!!」 一喝して咲也を追い出そうとした時、コンコンっと部屋を叩く音が聞こえた。 それに優一がすぐ様反応すると、瞳を輝かせる。そんな兄の姿に咲也は目を見張った。 「どうぞ」 いつもよりほんの少し浮ついた兄の声に扉が開かれた。 「こんばんは」 鈴のように愛らしい声が挨拶をする。 顔を見せたのは勿論、咲也の最大のライバルで兄の最愛の恋人…… 白木 綾人だ

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