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第31話
「アッアッ…、んっ、な、何⁉︎そこ、やめっキャアァ……ふぅっ…!」
グイグイ押されては揉みこむように刺激を加えられ、咲也は女の子のような悲鳴をあげた。
そんな自分の口元をより一層強く覆うと、渉の叱咤する声が飛ぶ。
「手、放して。声、聞かせて」
甘く高い声に興奮すると、渉が太ももへ唇を寄せては再び勃ち上がりを見せる咲也のものへと唇を寄せた。
べろりと舐めて口の中へと咥えると、ガクガク足を震えさせ背中を反らせる咲也から悲鳴が上がった。
「はぁ、はぁ、アァーーー……、だめぇ、兄様っ、兄様、兄様ぁ!!」
シーツを手繰り寄せては達しそうだと足のつま先に力を入れて震える咲也に渉は指を更にもう一本増やし、頭を上下に動かして追い立てた。
「イ、イくっ!でるぅ…んっんっ、ァアーーー……」
何度目かになる精をドクドクと放つ咲也は体をおこりのように震わせて、放心状態に陥った。
胸を上下に動かしてはぐったり四肢を投げ出す姿を見て渉が体を起こすと、熱い息を吐きながら自分のベルトを外しにかかった。
ズボンの後ろポケットから財布を取り出し、中から小さなビニールを取り出す。
ズボンと下着を下げると小さな袋をビッと、歯で破ると中からお目当てのゴムを取り出した。
熱く滾る自身のものへと素早く装着すると、まだ息も整わない咲也の足を抱えて足と足の間へ体を滑り込ませる。
「力抜いて…。咲也は気持ちよくなればいいだけだから」
優しい声で囁くと、渉は咲也の腰を掴んで固定し、解きほぐした蕾へ自身をねじ込んでいった。
「ィ、ァッアァアアーーー!!」
強烈な圧迫感に内臓が押し上げられ、目の前をチカチカさせては咲也は顎を反らせて絶叫した。
痛みこそはないが、大きな異物感の挿入に体がカタカタ震える。
ズッズッと、引いては押してと繰り返される押し上げてくる圧迫感に息が止まった。
「ちょっと、待って……。確かここが…」
辛そうな自分に渉が中を探るように腰を回した時、目の前に火花散った。
「ヒィ、ッアァァッーーーっ!はっあっあっ、ら、らめっ、そこっ!だめぇぇえーーー」
指で何度となく刺激をし続けた咲也の前立腺を渉は自分の先端で小刻みに突いた。
その行為に咲也は頭を抱え、脳が痺れ、電流が全身に駆け巡るような快感にのたうった。
「や、やめてっ!そこ、やめてぇぇーー!!頭が、おかしくなるっ!!!」
体をずり上げて逃げようとする咲也に渉は腰を引き戻し、一気に奥まで自身を捻じ込む。
「ヒィアァァぁあーーーッ……」
根元まで貫かれ、コツンっと最奥の壁に先端が当たるのを感じた咲也はまた前立腺を刺激されるものとは違う快感に体を硬直させた。
「熱っ!……つーか、すげぇキツい…」
奥の壁をコツコツとノックように体を揺すり、気持ちがいいと吐息を漏らす渉に咲也はぶんぶん顔を横へと振った。
「あっあっあァアーーー、や、やめて!当たってるっ!それ、当たってるぅーーーっ!!」
必死に叫んで止めるように懇願するものの、腰を振るスピードが段々と激しさを増し、咲也は乱れに乱れていった。
「こ、壊れるっ、兄様っ!にぃさまぁァアーーー!」
愛しい兄を呼びながら咲也のものからは白濁した液がビュッビュッと飛び散った。
「凄い……。そんなに気持ちいい?咲也のずっと出てるけど」
ははっと、笑ってガツガツ奥を掘るように腰を振る渉が言うと、咲也は荒れ狂う快感に呑み込まれ目を覆っていたタオルに手をかけた。
ひらりとタオルが舞い落ちて、熱に埋もれた咲也の紅茶色の瞳が涙で泉のように浮かび、今まで感じたことの無い幼馴染みの強烈な色香を渉は浴びた。
「き、きもひいいっ!あっはぁうっ、に、兄様っ、兄様ぁ〜、す、好きぃ……、好きですっァアーーー…」
紅茶色の瞳へ映すのは間違いなく幼馴染みの渉のはずなのに、咲也の心の目にはフィルターがかかっていて、愛しい兄が映し出されていた。
自分を見て好きだと泣き喚く咲也に心がすさむのに、始めてみる幼馴染みの熱情に体は荒れ狂い、渉は咲也が達すると後を追うように呆気なく自身も弾けてしまった。
パチンっと、自身の中で弾けたのを感じた咲也は両手を伸ばして渉に抱きつくと、大きく息を吐いて意識を手放した。
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