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第58話

「ふぁっ…ッ!アッアァーーー、ら、らめぇイった!まっ、まってぇっ!!」 ビクビクと四肢を跳ねさせ、体を丸めて抵抗すると自分の上へとのし掛かってくる渉に咲也は哀願する。 「や、やめてっ!今はやだぁ……」 「だめ。俺、めちゃくちゃにイかせた後の体に挿れるのが好きなんだよね」 ニィっと、笑うセクシャルな意地悪な笑みを見せる自分の知らない幼馴染みに咲也は混乱から涙を零す。 「大丈夫。咲也は俺の名前呼んでイきまくればいいだけだから」 目尻の涙を優しく舌で拭い取られ、咲也がぶるりと身震いすると渉は前立腺を三本の指で蹂躙し始めた。 「ひっひっひっ……、い、イくっ、怖いぃ…っんぅ…」 こんな連続で無理やり達することが初めての不慣れな快感に咲也はガタガタ体を震わせて本音を吐露する。 渉はそんな咲也へ唇を寄せると、舌を絡めて優しく接してやった。 「はぁ、ふぅ…ぁ……、ぃ…くぅ……んんっぁ」 キスの合間に与えられる激しい指の抽送に咲也がおこりのように体を震わせると、渉はより深く唇を重ねて、吐息すら奪うように舌を絡めたっていった。 「あっ…はぁはぁはぁ……、んっ…」 達して動悸が激しく、酸素が欲しいと頭を横へと振り咲也は乱れる呼吸を繰り返す。 同時に指が抜かれて安堵した次の瞬間、蕾へと何かを押し当てられた。 「咲也、今日はゴム付けないから。中で思い切り出すから覚悟して」 「えっ……、えっ…ま、まって……」 体は重くて、達したばかりの頭はクラクラする。それに加えてよく分からない事を言ってくる渉に咲也は視線を彷徨わせ、焦りを見せた。 「大丈夫…。俺のモノにするだけだから」 汗ばむ前髪を大きな掌で撫で上げられ、男らしい笑みを目の前いっぱいに広がった時、心臓がドクンっと大きく高鳴った。 それと同時に指とは比べものにならない渉の熱いものに貫かれ、咲也は目の前に火花を散らして悲鳴を上げた。 「アッアァーーー……はぁ、ふぅ…アァーーー」 ガクガク体が飛び跳ねると同時にまた達したようで、咲也は何が何だか分からない快楽に涙を溢れさせる。 「気持ちいい?」 真っ赤な顔で惚ける咲也の顔を満面の笑みで見下ろす渉は咲也のものから飛び立った白濁した液を指ですくい上げると、べろりと見せつけるように舐めとった。 「今から俺のモノもここでいっぱい飲み込んでね」 やらしく顔を歪ませる渉はそういうと、咲也の細い腰を掴み、奥を目指して腰を打ち付け始めた。 「あっ、はぁ……、アッアッアッーーーッ」 「咲也、またイッてる。そんなに気持ちい?中、すっごい痙攣してヤバイ」 ハハッと、笑ってパンパンとリズミカルな音を立てて追い上げてくる渉に咲也は頭を抱えて泣き狂った。 「イ、イッてるぅ……、あっあっ、イやぁーーー…、気が狂ぅぅ……わ、たるっ、渉!やめてっ!やめれぇーーーっ、ッンァアーーー」 ドピュドピュ何度も精液を飛ばす咲也に渉はほくそ笑む。 「えっろ……」 咲也の喘ぎ声と自分を呼ぶ声に渉は今まで荒んでいた胸の痛みが取れるのを感じた。 自分を見て、自分を感じて欲しかったのだと痛感する。 優一の代わりでいいと思っていたのはただの建前で、本音はこうして咲也を思う存分抱きたかったのだ。 九流 渉として…… 「咲也、気持ちいい。咲也も気持ちよくなって……」 堪らないと満たされる心と連動するように体も限界がきて、渉は咲也の中の最奥の壁をコツコツ突き上げた。 「ヒィッンァ!ら、めぇッ!!そこ、ヤダァぁ……」 「ここが好きなんだろ?」 フッと吐息で笑うと渉は最奥をガツガツ掘るように腰を打ち付けた。 「はぁっ、アァーーー……」 「やべ、イく。名前呼んで……」 限界だと咲也の耳元で渉が強請ると、咲也は紅茶色の瞳に兄ではない幼馴染みの渉の姿をしっかりと映して、叫び声を上げた。 「わ、たるっ……、渉ーーーッ!!」

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