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第122話

ど、どうしよう…… 体が動かない…… 「んっ、ぁ……」 体が気持ち過ぎて段々と力が抜け、抵抗らしい抵抗が出来なくなって来ているのを咲也は感じた。 渉との情事がいかに苦痛を敷いていたのか痛感する。 痛みに身を任せて心を殺してきたのが、仇となった咲也は頭の中を神楽の手技によって快感という名の侵略に襲われていた。 「気持ちいい?腰、揺れてる…」 耳元で囁くと同時に耳朶を甘噛みされ、咲也の腰が跳ね上がった。 その様子に笑われる気配を感じて、恥ずかしさに顔を赤く染めた。 「本当、可愛いな…」 「んぅぅ……あっ、はぁぅ…っ」 ズボン越しに自身を握りしめられ、手を上下へ動かされた。 直に触れて欲しい不埒な考えに泣き出しそうになったが、その願いを神楽は口に出さずとも難なく叶えてくれそうで、ベルトをするりと慣れた手つきで外された。 「だ、め……」 なけなしの理性で身を捩って拒否すると、腰を掴まれ下着ごとズリ落とされ、抱きしめられた。 「大丈夫。気持ちよくするだけだから」 怖くないよと、甘い声で囁かれた途端カクンッと膝が折れた。 腰が抜けたようだ。 神楽に抱きしめられていたから、尻餅をつかずに済んだが、ズルズルと無様にも咲也はその場にしゃがみ込んでしまった。 ヒンヤリする地べたにお尻が当たって少し冷静さを取り戻したとき、神楽に近くにあった収納箱からバスタオルを一枚抜き取られると床に敷かれてその上に組み敷かれた。 「え?」 優しい対応な反面、素早い対応力に戸惑っていたら温かな手が自分のものを握りしめてきて、身を竦める。 「ンッ……」 「いい子だ。体からもっと力抜いて……、咲也…」 名前を呼ばれた瞬間、ゾクっと背筋に何かが駆け抜け咲也は言われるがまま身を任せるように力を抜いてしまった。 そんな咲也に満足そうに神楽は口元を弧に描くと、咲也の零す先走りの液を指先に絡め、片足を上げさせると最奥の蕾を長い指で撫でた。

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