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第7話

「田舎には、古くから伝わる贄(にえ)があって。今回が、僕なんだ」 「贄?」 「今日、実家の軒に白羽の矢が立った、って。贄は子どもだから、僕以外にはありえないんだよ」  ちょっと待て、と蒼大は澪を遮った。 「贄、って何だ」 「山奥の祠に祀られていらっしゃる、クチナワサマにお供えされるんだ」  蒼大は、青くなった。  まさか、澪はそのクチナワサマに喰われ……!?  そんな澪を、見捨てるわけにはいかなかった。

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