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第14話

 男は、これまで贄をどう扱ってきたかを語った。 「贄は、我らの子として大切に育てていた」  この言葉には、蒼大と澪は顔を見合わせた。  てっきり、食べられると思っていたのに! 「我らは愛し合っておるのだが、男同士。子宝に恵まれぬ」 「そこで人の子を貰っておったのだ」  だが、と男はうなだれた。 「やはり我らと共に暮らす事は難しい」 「贄は、やがては死んでしまった」  なるほど、と蒼大は思った。  それで数年に一度、贄を新しく捧げさせていたわけか。 「そんな事やめなよ。子を奪われる親の身になってみろ」  確かに、と男は悲痛な表情だ。 「愚を繰り返し、ようやくそれに気づいたところ」 「これで決心がついた。礼を言う、人の子よ」  それで、我らを焼いてはくれぬか。  蒼大のリュックを指し、男たちは声をそろえて言った。 「バレてたのか!」 「一体何を持ってきたのさ?」  蒼大はリュックからポリタンクを抱え出した。 「灯油。いざとなったら、これで燃やしてやろうって」 「何て罰当たりな!」

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