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第6話

 相葉に、何かしてあげたい。  泰彰は、より強くそう思うようになった。 「弁当、作ってやるかな。あいつ、昼はパン1個しか食べてないし」  そう決めると、泰彰は明日が楽しみになってきた。  喜んでくれるかな。  おいしい、って言ってくれるかな。  アラームを早めに設定して、泰彰は眠った。  翌日、泰彰の弁当に、尚は目を輝かせた。 「これ、僕が食べてもいいの?」 「腕によりをかけて作ったぜ」  弁当を噛みしめながら食べる、尚。 「おいしい」 「あぁ、よかった~」  微笑んで見せる尚に、泰彰も自然と笑顔になった。

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