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第14話

 二人きりになった泰彰と尚とで、する事と言えば。  お菓子を食べ、トランプをし、ジェンガをする。 (違う!)  いい雰囲気で、愛を語りたいんだ、俺は!  しかし、もう尚が時計を気にし始めている。 「あのな、尚」 「何?」 「俺さ、尚の事……、好きだ」 「僕も、泰彰くん好きだよ」  好きっていうのは、そうじゃなくって! 「俺は、尚の事が特別に好きなんだ」  これは理解してくれたようで、尚の頬に赤味がさした。 「好きだから力になりたいし、ずっと一緒に居たい」 「……」  尚は、黙っている。 「今、どんな気持ち?」 「……嬉しいのと、怖いのが、混ざったような気持ち」 「それでいいんだよ」 「これで、いいの?」 「ああ」  泰彰は、笑顔になった。  つられるように、尚も笑顔をくれた。

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