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お前とだから大丈夫.5
じゃあ、と凌平のジャージに手を伸ばしたら、自分で脱ぐと止められてしまった。
どこか残念に思いつつ凌平のベッドに上がって、オレたちは向かい合った。
下だけ脱いであぐらを掻いた凌平は頭を抱え、ダメ押しのように「マジですんの?」と聞いてくる。
「マジだってば。もう腹くくれ」
そう言ってシーツの上に膝をついたオレの目に、凌平のそこがはっきりと映る。
え、まだ半勃ちだよな……?
一緒に風呂に入る機会はたくさんあったけど、意識してこんなマジマジと見つめるのは初めてで。
そもそも友だちが勃起してるのを見る機会なんてそうあるもんじゃないだろう。
自分のより大きい凌平のものに圧倒されながら、オレはそろそろと手を伸ばす。
まずはと人差し指を先端に当てると、凌平はちいさく息を飲んだ。
「嫌になんねぇ?」
「え?」
「男の触って気持ち悪くねぇの」
「あー……うん、全然。凌平だってオレの触ったじゃん」
「それは……」
「なあ、ここ気持ちいい?」
「っ、ああ、良い」
あの時凌平は、触られる側のオレに気持ち悪くないかと言ったのに。
今日は触っているオレに同じことを聞いてくる。
そういう自分はオレの触って気持ち悪くなかったわけ? 今は?
ぬるぬるしだした先端を何度か弄ってから竿のほうに手をすべらせると、凌平は熱く息を吐く。
妙に色っぽい声に、オレは思わずごくりと喉を鳴らしてしまう。
それを誤魔化すように指を絡めたそこをゆるゆると扱いて、また先端を弄って。
刺激を与える度にそこがぴくんと揺れては凌平が短く息を漏らす。
そんな凌平の反応ひとつひとつから目が離せない。
堪えるように噛まれるくちびるとか、たまにぐっと力がこもる腹筋とか。
あー……こんなん駄目だ、オレまで堪らなくなってくる。オレはただ、気持ちよくしてやりたいだけなのに。
凌平がそんなオレの変化に気づくのに時間はそうかからなかった。
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