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お前とだから大丈夫.6
「……純太、なぁお前も、」
「あー! それ以上言わないで」
「いや言うだろ。勃ってんじゃん」
「勃っ、てねーし」
「うそつけ」
息を切らしながら伸ばされた手をオレは避けきれなかった。
風呂上がりに履いた薄い短パンの上から大きな手があてがわれる。
布越しなのに手の熱さが染みこんでくる気がしてやばい。
あっ、なんて声が出て恥ずかしくてもオレは抵抗が出来ない。
だってこのからだはもう知っているから。
凌平の手がオレをどんなに気持ちよくしてくれるか。
「凌平〜……」
「嫌じゃねぇ?」
「……じゃねぇ、けど、オレがしたいからダメだって」
「いいじゃん、ほら」
「う、わ、」
くるくると撫でていた手が太もものほうに下りて裾から潜りこんできた。
オレの短パンの中で凌平の手が蠢いている光景から目が離せない。
どんどん中心に迫ってくるのを期待しながら、オレはなけなしの意地で凌平を見上げた。
オレだってやられっぱなしってわけにはいかねぇの。
疎かになっていた手でふたたび凌平のものに触れる。
ちょっと放ったらかしにしちゃったのに、何故だか凌平のそこはさっきよりもガチガチだ。
手のひらを先端に当ててくるりと撫でると、垂れ始めている先走りでくちゅくちゅと音がした。
すげーえろい、と思わず熱い息がこぼれた時。
「くっそ、純太、脱がすぞ」
「う、わ」
凌平の手がオレの背中に回って、あっという間に下着ごと引っこ抜かれてしまった。
隠そうと閉じかけた足はかわされて形勢逆転。
膝立ちになった凌平が覆いかぶさってオレの顔の横に手をついた。
凌平を見上げる光景にまたあの日を思い出す。途端に顔が火照り始めたのが自分でもよく分かる。
「うわー……」
「純太? ……顔真っ赤だぞ」
「……分かってる」
「え、なんで?」
「なんでって……お前のせいだし」
「……俺?」
「っ! だって当たり前じゃん! 凌平にはなんてことないことかもだけどな! オレは、オレはずっと、あの日のことで頭がいっぱいだったんだからな!」
「……詳しく」
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