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お前とだから大丈夫.12
「りょーへい、りょーへい! も、出るっ」
「ん……純太、声もう少し抑えろ。しー、な?」
「っは、あ、りょーへい、やばい、ってぇ、あ、りょーへいの声、も、すき、りょーへい、イく、あ、イ、んぁぁっ」
「っ、! くそっ、俺も、くっ……!」
からだをぎゅっと縮こませてオレたちはほぼ同時にイッた。
オレの腹の上に垂れてくる精液がえげつない量で、朧げになった頭ながらオレはまたすげーことしちゃったな、と思った。
激しく胸を上下させながらすぐ横にある凌平の顔を見ると、ちょうど凌平もこっちを見ていたみたいで目が合う。
何だかおかしくなって吹き出すと、凌平も眉を下げながら笑ってくれた。
「純太……大丈夫か?」
「うん。あー、いや、大丈夫じゃないかも?」
「え」
一度出してしまえばスっとからだは冷める――はずなのにバクバクと心臓は騒がしいままで、オレはぽろりとそんなことを零した。
だけど自分でもこの鼓動の説明が出来るはずもなく。
慌てて起き上がって離れた凌平に寂しく思いながら、オレはおどけてみせた。
「凌平くんは妄想よりえろかったな〜。一緒にこすんのは考えたこともなかったし」
「っ、お前なぁ……なぁ純太、俺とこんなことして、気持ち悪く、」
「ないよ」
だけどちゃんと伝えておくべきことがあるって分かる。
仕掛けたのはオレなんだからそんなこと言わせたくない。出来れば今後も。
今後ってなんだよって胸の内でつっこみながら。
「ん……そっか」
「イヤだったら言ってるし」
「おう」
「こんなすげーこと、凌平としかムリ」
「お前……マジしばらく喋んな」
「え! なんで!?」
凌平ひでー! と泣き真似をしているオレはまだ知らない。
胸んとこについたキスマークに数分後大慌てする羽目になることとか。
それから――胸を打ちっぱなしの鼓動の意味も、むくれた凌平がなんでそんなことを言ったのかも。
今はただ、凌平も……という気持ちが叶って喜びでいっぱいだったから。
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