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一緒に風呂に入るのは初めてではない。と、いっても、前はシャワーを使っただけだが。やっぱり、今日と同じで髪も身体も綺麗に洗って貰った。
それから。
『俺の、掻きだしてあげますね』
そんな言葉を思い出す。
そう、あの時。遙人は直接オレの内に、欲望を吐き出した。そのままにしておくと、腹を壊すとかで、指を突っ込まれて……。
また、朝から、いや、真っ昼間から、ちょっと大変なことになったけど。さすがに、最後まではしなかった。
オレはその全てを思い返し、また顔を熱くする。
ズルッと滑って。
「ぶはっ」
顔にバシャッとお湯がかかる。
「シウさん、何やってるんです?大丈夫ですか?」
遙人が後ろから、キャッチ。ぎゅっと抱き締める。
あれから一度も一緒に入ったことはない。遙人にはたまに誘われるが、あの時のことを思い出し、とても一緒になんか入れなかった。
それなのに。今。
この体勢はなんなんだ。
オレは遙人の上に、彼に背を向けて座っている。
二度目で。
三年のブランクで。
これは、恥ずかし過ぎるだろう。
確かに、どちらかと言えば大きめの男二人が、この浴槽に並んでも向かい合っても、かなりキツイ。
でも、だからって。
反対側の縁に寄りかかって身体を縮こませていたオレを、遙人はあっという間に自分の膝に乗せ、がっちりホールドしてしまった。
力はそんなに入っていないのに、何故か抜けだせずにいた。
「だ、だいじょうぶ」
手で顔にかかったお湯を払う。
遙人は少し力を抜いて、ふふっと笑う。
ちゅうっと、項にキスをする音。
お湯に浸かりながら、時々そうやって、耳朶を甘噛みしたり、項にちゅっちゅっとキスしたり。
「なぁ、ハル……おまえ、また……勃たせてないか……」
さっきから尻に当たる、この感触。MAXまでは至らないけど、それなりの形を成している。
「すみません。シウさんが可愛くて。こんな状況で、勃たない方がおかしい。大丈夫、ちゃんと、収まらせるんで。シウさんには、これ以上負担かけたくないから」
「…………」
余りにもストレートに言ってくるので、返答に困ってしまう。頭までぶくぶくとお湯に沈んでしまいたい気分だ。
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