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第7話体の異変

それから何日も桔梗に会うことはなかった。 どうやら家にも夜中に帰ってきて朝早く出て行ってるらしく、屋敷で姿を一目見ることも出来なかった。 電話も着信があったのはあの日だけで、自分から拒否したくせに何度も着信が掛かって来ていないか一日に何度も携帯を確認してしまっていた。 ーー桔梗様に嫌われてしまったのかな。でも、それでも……会えなくなってしまうよりかはいいから…… そうこうしているうちに、楓の誕生日当日になった。 「ん……薬飲んでるのになかなか良くならないな……」 朝、ベッドから怠い体を無理やり起こすと額に片手を当てた。ここ数日体調がいい時もあったが今日は一段と悪かった。 チェストから救急箱を出すと中から体温計を取り出した。 「頭痛はないから、まあ大丈夫だと思うけど……」 ピピピと音がし、体温計を見ると37.4℃。 「うーん……微熱だけど、悪化するかもしれないし今日は学校もお仕事も休むしかないかな……」 楓は自分の携帯から望月の自宅に電話を掛けた。しばらく呼び出し音が鳴った後、男性の声が電話に出た。 『はい、望月でございます』 「あっ……田中さんですか。か、楓です」 『古森君ですか、どうしましたか?今は部屋ですよね』 「はい、少し熱があって、体調が悪いんです……今日はお仕事休んでも大丈夫ですか」 『それはいいですけど、大丈夫なんですか?』 いつも冷静で笑わない田中が心配してくれる事が嬉しくて思わず涙ぐんでしまった。 「大丈夫、です……ありがとうございます」 電話を切った後、ぼんやりする頭の中で桔梗のことを思い浮かべた。 ーーどっちみち、こんなんじゃ会えなかったな……桔梗様……夢の中だけでも一目会えたらいいな…… そう思いながら深い眠りの中に落ちていった。 「はぁ、はぁ……なに、これ……」 次に目が覚めた時はもうとっぷりと日が暮れた夜だった。 体が異様に熱い。なにより、下半身がムズムズして触りたくてたまらない。 「ひっ……な、なんで……」 恐る恐る掛布団をめくりズボンをさげると陰茎は勃ちあがりパンツは自分の精液でベトベトに汚れていた。さらには苦しくて身を捩るたび、後孔が濡れていく感覚がした。 「なに、なんで……うぅー……」 自分の身体の変化に戸惑いながらも、とりあえずベトベトの下着を脱ごうとした。だが少しでも体に触れると快感が全身を襲い陰茎からピュクピュクと白濁した液が零れてしまう。 「もういやぁ……なにこれ……ん、ん……」 不安と快感で涙と涎を垂れ流し喘ぎ苦しむ中、部屋のドアの向こうから一番会いたい人の声が聴こえた。 「楓。私だ……少し会えないか」

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