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冬3
山は、綺麗に雪化粧をしているのに
大きな桜の木は、葉も華も無くなって
少し寂しさが漂う
「環......寒くない?」
「ん、へーき」
2人で適当な所に腰を下ろす
「環、待っててくれる?」
「え?馨、何処かに行っちゃうの?」
「うん、4年間。大学に行かないと」
「そっか......」
「環をひとりにする、ごめん」
「謝んなくていいよ。元々......ひとりだし」
立ち上がって馨から離れようとしたら、腕をとられた
そのまま、馨の腕の中に引き寄せられる
「環......」
「馨......」
短い口づけ
ダメだって分かってる
けど、神様赦して?
最後かもしれない、でしょっ?
桜の木に免じて赦して?
見なかったことにして?
明日からは、またひとりになっちゃうから
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